ぴっつぁ

86―エイティシックス―のぴっつぁのネタバレレビュー・内容・結末

86―エイティシックス―(2021年製作のアニメ)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

いつ誰が死ぬか分からない果てのない戦争はいい意味で重苦しかった。
ロボット同士の戦闘は作画やCGもさることながら、BGMや効果音も神がかっており見応え十分。ロボットというと人型の作品も多いが、本作は戦車のようなデザインなのも個人的にポイント高い。

また戦闘の最前線で強制的に戦わされるエイティシックスのメンバーと、聴覚のみを共有し安全圏から戦闘をサポートするヒロイン・レーナの演出が秀逸だった。
彼らとレーナはあくまで聴覚を共有するのみで住む場所も見ている景色も違う。それをアニメでは徹底的に差別化して描かれており、エイティシックスが感じ、目の当たりにしていることと、レーナが感じ、想像していることのズレがひしひしと伝わってきた。
本作はエイティシックスとレーナがどういった関係を築いていくのかが重要なポイントでもあるので、視聴者はエイティシックス、レーナ、それぞれの視点から物語を俯瞰できるのはいい演出だと思う。

ただひとつ残念だったのが、メンバーごとの格差だ。本作では死人が多く出たが、命を落とすシーンで見るのが辛くなったキャラもいれば、あれ?こいつ死んだのか。てか誰だっけ?と思ってしまうようなキャラもいた。
尺や展開の都合もあると思うが、ひとりひとりの命が大切に思える作品であればもっと良かったと思う。

トータルでいえばおすすめできるレベルの良作なので、2クール目でどういった結末を迎えるのか非常に楽しみである。
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