『戦国英雄伝説 新釈 眞田十勇士 The Animation』が配信されているサービスは見つかりませんでした
上田城の攻防戦は二度行われており、1585年の第一次上田合戦(神川合戦)と、1600年の第2次上田合戦ですが、スペシャル版で描くのはその第2次の方です。この戦いは関ヶ原の合戦に先立ち、東海道と中山道に分かれて進撃した徳川軍の一方、中山道を進んだ徳川秀忠の軍3万8千を、わずか2千程の眞田軍が上田城に引き付けて足止めをはかる、という戦いです。
慶長5年(1600年)9月14日、関ヶ原の戦い前日。眞田昌幸・信繁(後の幸村)親子に上田城で足止めをくらい、いまだ到着しない息子秀忠三万八000の軍に焦れ、西軍の武将に寝返りを促す工作をする東軍総大将・徳川家康。猿飛佐助より秀忠遅参の報告を受け、俄然色めき立つ、石田三成以下、西軍の各将。佐助の前に立ちはだかる伊賀組組頭・服部半三(半蔵の子)。天下分け目の戦い、関ヶ原の幕がいよいよ切って落とされる。
慶長5年(1600年)9月15日早朝、天下分け目の決戦、関ヶ原の戦いが始まった。東西両軍合わせて16万の将兵が激突し、各地で一進一退を繰り広げながらも、次第に西軍が劣勢となっていく。一方、主君眞田信繁(後の幸村)より戦いの模様を視察する命を受けた猿飛佐助は、戦場を飛び廻り冷静に戦況を観察する。徳川方の雑兵に扮して家康の本陣に近付く佐助の後ろから、新たな敵、柳生宗頼(後の宗矩)が迫る...。
西軍武将・小早川秀秋の寝返りをきっかけに、裏切り、戦線離脱者が続出。又、大谷吉継、戸田勝成といった西軍の勇将たちの戦死により、戦況は一挙に西軍劣勢となっていく。そんな中、決戦の模様を見届ける命を受けていた猿飛佐助は、西軍武将の救出に戦場を東奔西走する。勝敗がほぼ決した頃、薩摩の島津義弘・豊久が少数の手勢を率い、混乱する戦場の中を一気に駆け抜けてゆく。その先には東軍総大将・徳川家康の本陣があった...。
関ヶ原の戦いに勝った徳川家康は直ちに大坂城に入城。早速、戦後処理に取り掛かり石田三成、小西行長らの西軍の首謀者が捕らえられ処刑される。一方、“A級戦犯”である眞田昌幸・信繁親子の処遇に対し、徳川方の眞田信幸(信繁の兄)、井伊直政らが家康に助命を訴え、結果、高野山へ配流と決まる。無念さをこらえ、わずかな家臣を供に、血と汗で築いた上田城を後にする昌幸・信繁。その一行には小者に紛れた佐助の姿もあった。忍びである佐助を同行させる信繁の意図は………?
眞田家に同情的な監視役の大名・浅野幸長の配慮により、信州・上田を追われた眞田親子は高野山ではなく麓の九度山に住む事を許される。信繁は父・昌幸より累代の「幸」の字を賜り、ここに後世名高い「眞田幸村」が誕生した。一年後には待望の嫡男が生まれ、秘めたる決意を固める幸村であった。やがて三好晴海・伊三、海野六郎、望月六郎、禰津甚八等が続々と九度山に入り佐助を加えた六勇士が集結した。
旧武田水軍の残党を、仲間に引き込む為、伊勢湾に向かう禰津甚八、海野六郎、望月六郎。望月の組み手や、甚八や水練といった持技を生かし、首尾良く交渉を終え九度山に戻った三人に、眞田幸村は海賊衆を伴い中国大陸に渡っての視察を命じる。一方、佐助は京都へ使者として旅立つ前夜、いっこうに進展しない二人の仲を案じた幸村に、楓の部屋に向かうという大難題を命じられる。
眞田幸村の密書を携え右大臣・今出川晴季を訪ねる佐助と三好晴海入道。そこで二人は晴季から、最近京の町を騒がせている怪盗の調査を依頼される。佐助は、怪盗が近々、小早川屋敷に盗みに入る事を知り、晴海と共に同屋敷に乗り込む。現れたのは百地三太夫の直弟子の伊賀忍者、霧隠才蔵であった。深夜の京の町を舞台に佐助と才蔵の息詰まる忍法合戦が始まる。果たして勝敗はいかに?
京都での仕事を終え、佐助と晴海は九度山に戻る。道中、佐助の術に魅せられた霧隠才蔵が同行を願い出て合流。さらに三人の前に右大臣・晴季の孫娘であり、関白豊臣秀次の遺児でもある清姫が現れ、強引に九度山への案内を命じ、そのまま逗留してしまう。一方、眞田屋敷では、筧十蔵より徳川家康の新たな野望の報告を受けた幸村は、佐助らに江戸への調査を命じる。
徳川家周辺の探索で江戸に赴いていた佐助は、同道している才蔵、晴海から家康暗殺を誘われる。気が乗らない佐助だったが、決行にあたっての妙案を二人に提示され、しぶしぶ承知する。入念な準備の許、箱根山中でいよいよ暗殺決行となる寸前、家康の輿に一騎の騎馬武者が猛然と近づき、馬上からの射撃で輿を血に染める。敵の敵は味方と佐助達に救われた、謎の武者は自らを武田家の旧臣・穴山小助と名乗る。
京に入った家康は、自身の征夷大将軍就任工作、二条城造営の指揮等に忙しく、主筋にあたる豊臣家がある大坂に赴く気配がいっこうに無い。一方、秘術を使って家康の夢の中に入り込んだ佐助は、従来の冷血非道な人物観とは別の「情」の部分を見つけ困惑する。そこへ曲者の進入に気付いた服部半三率いる伊賀軍団が襲いかかり、家康への施術中で意識がない状態の佐助を背負い、才蔵は必死に応戦するが・・・。
家康は朝廷より征夷大将軍に補任され、豊臣秀頼と家康の孫・千姫の婚礼も決まり、このまま戦乱のない平和な世が続くように見えた。しかし水面下では不穏な動きが交錯している。筧十蔵よりもたらされた武田家の莫大な遺金の情報の鍵が信州・上田にあると言うのだ。早速、調べに乗り出す佐助、才蔵、晴海。同じ頃、徳川幕府の金庫番・大久保長安も遺金の存在に気付き、服部半三に相談を持ちかけていた・・・。
武田家の遺金を調査する為に、信州上田に着いた佐助と才蔵、晴海。現在は幸村の兄・眞田信之の所領地で「敵地」ではあるが、久し振りの帰郷に心なしか浮かれている佐助。そこへ信之が苦渋の想いで放った真田の忍び衆が襲いかかる。さらに遺金の手がかりを求めて江戸から来た、服部半三の伊賀組までもが加わり三つ巴の戦いが繰り広げられる事になった。