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ULTRAMAN FINALシーズンのKのレビュー・感想・評価

ULTRAMAN FINALシーズン(2023年製作のアニメ)
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スーパーヒーローは現代において神話の役割を果たしていると思うのです。
彼らの善き行いが、私たちの倫理観を育む役割を少なからず果たしていることは間違いないでしょう。

ただね、作中に出てくる地球人の一般ピーポーたちの民度が終わりすぎているせいで、こんな奴らのためにヒーロー達が命を賭してまで闘う価値があるものなのか?
3分間で人類皆殺しにした方が地球のためになるんちゃうん!?
という不動明くん的ネガティブ思考に陥ってしまったせいで感情がノっていけんかったわ。
そもそもゼットン召喚されてんのになんで避難すらしねぇんだよ。肝座りすぎやろ。恐怖遺伝子が欠落してるんですか?この世界の人々は。手のひらクルックルやし。

今回の主要なテーマである
「スーパーヒーローの持つ強大すぎる力の危険性をどう扱うべきか」
なんてものは随分前にシビルウォーやバットマンVSスーパーマンで擦り倒されてるネタだし、今更やられても新鮮味が無いんよ。

マーベルやDCの作品が多種多様なヒーローを通して正義のあり方や社会問題を多角的・重層的に描いているのに対して
『ウルトラマン』はウルトラマンと進次郎にそれらの要素を無理やり詰め込んでしまったせいで全てが中途半端な出来になってしまっていると感じた。
他のキャラクター達が主人公の引き立て役としてしか機能していなくて、各々の行動から人間っぽさが全く感じ取れないのも感情移入しづらい要因になっていると思う。やっぱスパイダーバースってすげえなって。

日本生まれのヒーロー作品が、既存のスーパーヒーローの物語を書き換えてくれる日が来ることを心待ちにしているよ。
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