このレビューはネタバレを含みます
【表現が多彩】
CGアニメーションは、好き嫌いが分かれるところかと思うが、本作では表情の作り込みと亜人バトルシーンにおいて余すところなくその性質が活かされていたように思う。
特に永井くんは表情が多彩で、宮野真守氏の素晴らしい演技は言うまでもないが、顔だけでも感情が伝わってきた場面がいくつもあった。中野くんは癒し。
永井くんのイメージは、「被害者」⇒「自己中」⇒「寂しいやつ」⇒「能力の高さと原体験ゆえ自立した気で人に冷たくあたるものの、人の温もり・繋がりを欲している普通の高校生」というように変遷していった。
その他の本作の良さは、佐藤さんの圧倒的なイカれ具合(色んな意味で)と、大体の悪い奴が「報い」をしっかり受けるところ。
アニメ版とそれ以外では展開や結末が異なると聞くが、最後の最後まで続く「どうしようもない感」は佐藤さんだからこそ摂取できる成分だと思う。戦う理由は「アレ」でしか納得できないと思う。大塚芳忠氏の「胡散臭い圧倒的強キャラの敵」も最高。
報いについては、復讐(建前)の話であることからも丁寧に考えられてるとは思うが、戸崎くんもしっかり分からせられてくれて良かった。(下の名前が「優」なの、見終えると改めてグッと来る。)
ミリタリー方面の作り込みも丁寧で、様々な兵器が出てくるのも飽きなかった。麻酔銃先輩には皆勤賞をあげたい。
CGを駆使した表情・バトル、豪華声優陣の名演、心情描写、キャラ、ミリタリー方面、…。これだけ有名になるのに納得の完成度だった。