映画ケーン

ノーゲーム・ノーライフの映画ケーンのレビュー・感想・評価

ノーゲーム・ノーライフ(2014年製作のアニメ)
3.8
異世界転生もので初めてラストまで観れた。

「ゲームは戦う前から勝敗が決まってるんだ」と言いながらアニメの構造自体は「実は全部手の内でした型」の、前ではなく後に決まっているってもの。何とか伏線っぽいのは仕込ませてるけど、結局は逆算して入れたもの。
『デスノート』で大学の初対面のシーン、Lが月に「僕がLです」って言った時の「うぉー!L、仕掛けに来た!!コイツ本当に頭良い!!」みたいなのが前に仕掛ける先手で、観客を驚かせる仕組み。
そういうのが無いのはこういう「理論で勝つ」みたいな物語としては残念。

加えて彼らが日本より低い文明で強くなって行く物語になってる、あるいは実際の日本の政治に通底する普遍性が無いところから、勿体無さを感じる。「異世界もの」で現実と同等、あるいはそれより未来の文明の話を聞いた事無いんだけど、そこに作り手の思想を入れられるのに。

ただ、その頭良さそうで頭悪い感じは主人公自身と合ってて良いとも思う。
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