このレビューはネタバレを含みます
一話しか観ていません。
続きを観たらイメージ変わるかもしれないのでいまのところの評価とします。
映像綺麗だし絵も好み。
癒しを狙った設定はけして悪くないはずなのにとても嫌悪感。
皆さんがほのぼのと感じていたであろう内容は私には恐怖にすらかんじた。
多分私は「(家庭内での無償労働である)ケア労働を誰かに負担してもらいたい」という妄想に寄り添うのが苦手なんだと思う。
猫が負担する労働は以前女性が担っていたもので、以前なら男女の話とすればとてもしっくりくる。
女性が社会進出したら今度は猫がその役割を担ってくれているという設定。
勿論大変な誰かに愛情を感じて
自分からケア労働するのは全然不自然じゃないし、ダメなことではない。
逆に疲れた自分のかわりに誰かが自分を労い、せめて家の面倒ごとを全部やってくれたらなんて気持ちもわかる。
私も魔法やロボットでなんとかならんかな、なんて考えたこともある。
だから一概に悪いとは言えないんだけれど。
多分これを観るひとは主人公の立場にいいなーとは思っても猫(ユキチ)の立場が羨ましいとは思わないと思う。
この猫=昔の女性像、とするなら
この主人公の女性=昔の男性の願望や女性に対するイメージとも言えるかも。
昔の女性イメージはペットみたいなものだったのだと実感する。
餌と住居は与えるが給料は与えない。
余計な言葉は発しず
ただ有能に家のなかのことを処理し
たまに自分のわがままをきいて
時にはいなして
精神的にも自分を癒して欲しい。
そんな人間の欲望が偶像化されたものがこの猫である。
いままで女が担っていたものを今後無償で誰かにまた無意識に欲望し担わせるのか、考えるとちょっと怖い。