べナレスとの戦いから4年。記憶を失ったパイは、女子高生・綾小路ぱいとして東京で楽しい学園生活を送っていた。ある日、ぱいは街中で自分を探し続けていたという怪しい男と出会う。怖くなり逃げる彼女だったが、路地裏で男に手を握られたショックで妖魔を召喚し、そのまま気を失ってしまう。気づくと自分のベッドに寝ていたぱい。家には街で出会った男と友人たちがいた。男が自分を家まで運んでくれたと聞かされ、その姿にどこか懐かしさを感じた彼女は、その夜、自分の無くした記憶について男に問いただす。その時、家にあった人形たちがぱいを狙い動き出す。
自分の記憶を取り戻すため、八雲とチベットを目指すことにしたぱい。ふたりは高貴な僧、ティンズィンがいる寺院にたどり着くも、何者かに襲撃されたあとだった。そこに突如現れた傷だらけの男ジェイク・マクドナルドと、怪しげな男たちを引き連れたチョウカイ。彼らはひとつの香炉を巡り争っていた。僧侶ナパルバの協力で呪鬼の追撃を逃れ、ティンズィンのもとへたどり着くことができた八雲たち。ぱいの記憶を取り戻すため、トレジャーハンターのジェイクを加え、この世と聖地を結ぶ場所「崑崙(コンロン)」を目指し旅立つ。
香炉を使い崑崙から聖地へとたどり着くことができた八雲たち。そこで残されたメッセージから、聖地が鬼眼王に支配されていたこと、四代目パイ=パールバティーがシヴァ(=鬼眼王)の許婚であったこと、そして鬼眼王を封印することに成功した三只眼たちは、パイを残して全滅したことを知る……。突如現れたベナレスによって、自分が「三只眼」を封印するための化蛇(ホウアシヲ)であると聞かされたぱい。真実を思い出した化蛇は、ベナレスに従い人間として元の暮らしを送るか、酷い蛇の姿に戻り、パイと「三只眼」を開放してベナレスと戦うかの決断を迫られる。
(C) 1994高田裕三/講談社・バンダイビジュアル・キングレコード