ログレス7カ国を我がものにしようと野心を抱くラビック王は、魔女メデッサの誘いに乗り、アーサーが3度目の誕生日を迎えた夜にキャメロットを襲撃する。ユーゼル王は非業の死を遂げ、アーサーは母の手によって地下へ逃される。これらの出来事を全て預言していたマーリンは、アーサーを信頼できる人物である騎士・エクターに託す。そして12年後、立派な若者に成長したアーサーは、カンタベリー寺院で聖なる剣を抜き、宿命の道を歩み始める。自らの出生の秘密を知った彼は、母国キャメロットを再興し、父の仇であるラビック王とメデッサを討つことを決意。ところがアーサーの存在を知ったラビック王は、再び魔女メデッサの力を借り、黒騎士団を使ってアーサーの命を狙うのだった。冒険を通じて友となった円卓の騎士たちと力を合わせ、アーサーは戦う。ログレスに平和が訪れるその日まで…。
ラビック王はカンタベリー寺院の権威を利用し、ログレス七カ国を我がものにせんと企んでいた。大司教が「聖なる剣を抜き取ったものこそが王である」と告げたため、諸国の王がこぞって挑戦するが、誰も剣を抜くことはできない。ラビック王もあえなく失敗。それを笑ったアーサーは王の逆鱗に触れ、剣を抜くよう強要される。失敗すれば命を奪われてしまう…アーサーが覚悟を決めて束に手をかけた瞬間、剣がまばゆい光を放ち始める。
聖なる剣を抜いたアーサーは、エクターに連れられ、かつて暮らしたキャメロットの城へと帰還する。住む人もなく荒れ果てた城内で、由緒ある円卓が奇跡的にも残っていた。亡き父母の幻と対面し、幼い頃の記憶を取りもどしたアーサー。ラビックはログレス統一の邪魔者となったアーサーに謀反の濡れ衣を着せ、黒騎士団を差し向けて殺そうとする。対するアーサーは、サー・ブランカから父の形見の甲冑を譲り受けた。さあ、初めての戦いの始まりだ!
アーサーはキャメロット城を建て直すため、領民たちに混じって汗を流していた。そんな彼のもとに、レオグランス王から兵を貸し出すとの申し出が届く。アーサーは感謝の意をあらわし、使いのギネビア姫を自ら迎えに出る。しかし、黒騎士団が早くも魔の手を伸ばしてきた。彼は危ういところを若い騎士に救われるが、それがベ二ックのバン王の子・ランスロット知って驚く。バン王こそが亡くなった父の仇と、アーサーはいつも聞かされていたのだ!
12年前に父が殺された事件の真実を知るため、アーサーはランスロットと共にノーズウッドを目ざしていた。二人は通りがかった国境の村で、商人たちが砦の兵士たちに売り物を巻き上げられ、酷い目に合わされている場面に遭遇する。苦しむ人々を見殺しにするわけにはいかない。二人は砦を攻め落とすことを決め、通りがかった騎士に協力を頼む。その騎士はトリスタンと名乗った。美しい音色の竪琴を奏で、常に沈着冷静なコーンウォールの王子だ。
ワールズ国の王子・ガラハットの母は、戦いを避けるための人質となってアストラット城に幽閉されていた。母の身を案じたガラハットは、城を抜け出して力尽きて倒れたところを、通りがかったアーサーに救われて仲間に加わった。一同は修道院に身を隠すが、侍従の一人が裏切り、母の命が惜しければアーサーたちを眠らせろとガラハットに強要する。愛する母のために恩人を裏切るべきか、ガラハットは苦悩する。
ガラハットの手引きで難を逃れたアーサーは、預言者マーリンの居場所を教えてもらうのと引き替えに、緑の騎士と剣を交えることになってしまった。懸命に戦うものの力及ばず、アーサーは敗者として命を差し出すことに。その時、ランスロットとトリスタンが身代わりを申し出る。友情に心打たれた緑の騎士は、対価なくしてマーリンの居場所を明かすのだった。その後、神剣エクスカリバーを求めて湖に向かったアーサーだが…。
エクスカリバーを得たアーサーは、マーリンから白馬ペガサスを贈られる。ランスロットとトリスタンにも、ジュピターとポセイドンという素晴らしい馬が与えられた。悪を絶つために旅立った一行はロジノースを訪れ、そこで少年ゲリラ団を率いる若者パーシバルに出会う。彼は郷士の息子であることに誇りを持ち、村を滅ぼした貴族や騎士に無謀な戦いを挑んでいた。ところが、アジトが焼き討ちされた挙げ句、妹のマリーネが人質として連れ去られてしまい…。
ギネビア姫が偽の手紙により、ラビック一派のガスターの手に落ちてしまった。このままアストラット城へ連れて行かれたら、ガラハットの母のように人質として幽閉されてしまう。アーサーはランスロット、トリスタンと共に救出に向かい、密かに救出のチャンスを窺う。パーシバルは妹を助けてもらった借りを返すため、ガスターたちの手からギネビア姫を救出しようと、ガラハットと協力して動き出すのだが…。
クレア村の農民たちが諍いを起こしていた。アーサーはガラハットと共に身分を隠して視察に向かう。農家の老婆が語った事情は、驚くべきものだった。アーサーの命令で年貢が倍になり、それに不満を抱いた農民たちが一揆を計画しているというのだ! もちろん、アーサーにそんな命令を出した覚えはない。彼はやむなく身分を明かすが信じてもらえず、老婆の息子ジムと共に村の管理人のもとへ命令の出所を確かめにゆく。
東の村で火事が起こった。駆けつけたアーサーは炎の中に飛び込み、逃げ遅れた子どもを助け出す。出火元となった納屋には火の気のなかったことから、近くにいた青年ルカに放火の疑いがかかる。しかも、焼けた村を再建するには大量の材木が必要だった。アーサーはキャメロット城を再建するための材木を廻すように命令するが、樵の親方はアーサー自身が来なければ受け入れられないとはねつける。親方のもとへ向かうアーサーを、怪しい影がつけ狙う!
アーサーは聖なる盾を求め、トリスタンと共にレッドストーンの山へ向かった。道の途中、偶然にも騎士の決闘に居合わせ、負傷した若い騎士を領主の城へ送り届けることに。騎士の父親であるサー・ブラッドによると、決闘の相手はドン・ガーナムという決闘屋らしい。アーサーは片足の不自由なブラッドに代わって戦うことを申し出るが、断られてしまう。そこにガーナムが再戦を要求してくる。彼はブラッドを殺して領地を奪おうと企んでいたのだ!
アーサーたちは干ばつに苦しむ農民のため、用水路の建設に取りかかる。だが、留守にした隙に砦を奪われてしまった。取り戻そうとする一同を待ち受けていたのは、ラビック王の黒騎士団だ。砦は守りが固く、攻め込もうとしても失敗し、現れた金髪の戦士・フィーネの助けで何とか難を逃れて退却する始末。悔しがる一同に、フィーネは空からの奇襲作戦を提案する。体重の軽いガラハットを大凧に乗せ、砦に潜入させるのだ!
悪の元凶である魔女メデッサは、しもべであるラビック王の度重なる失敗に怒り心頭に発していた。一方のアーサーたちは、軍隊が押し寄せているとの知らせを聞き、国境へと馬を飛ばしていた。そこにいたのはベニックの兵士たちで、一人残らず正気を失い、誰かに操られるようにアーサーたちに襲いかかってきた。彼らはメデッサに魔法薬を飲まされ、心を支配されたままいつまでも戦い続ける地獄の戦士に変えられていたのだ!
“黒い狐”ことペリノアは、自分と同じ孤児でありながら王子となったアーサーに、暗い嫉妬の炎を燃やしていた。彼は隠者ナーシアンスがエクスカリバーを狙ってベニックを訪れたとの嘘の知らせで、アーサーをおびき出そうと試みる。その頃、ランスロットはメデッサの魔法薬の抜けた兵士たちから、故里の窮状を聞かされていた。バン王亡き後、実権を握った従兄弟のロスウィックはラビックに利用され、いまやベニックはひどい有様らしい…。
ランスロットの育った湖の館は、ロスウィックによって占拠されていた。ユーリエンスはランスロットの叔母であり、育ての親でもある。彼女はランスロットこそが正当な後継者であるとロスウィックをいさめるが、相手にされずに館に軟禁されてしまう。もしもランスロットが館を訪れれば、ロスウィックによって命を奪われるのは確実。ユーリエンスは危険を知らせるため、最後の手段を取ることにした。自らの手で館に火を放ったのだ…。
母を想い涙を流すガラハット。心配したアーサーたちは、景気づけに槍試合を開催することにした。兵力の強化を図るためにも、優勝者を円卓の騎士に加わえることに。それを聞いて集まったのは、腕自慢の男たちばかりではなかった。アーサーをつけ狙うペリノアが、ブリテンの騎士と身分を偽って参加していたのだ。ペリノアは次々と対戦相手を打ち負かすと、わざとアーサーを挑発。とうとうアーサーが、自らペリノアと槍を交えることになってしまう!
ギネビア姫とマリーネは、ガラハットの馬車に乗って散策に出かけた。トリスタンが護衛として同行している。オールド・ヒルの廃墟に差しかかった時、謎の古城が出現し、メデッサの送り込んだ地獄の戦士が襲いかかってきた! 必死に応戦するトリスタンだが、死霊を甦らせた地獄の戦士には剣も弓も通じず、毒霧にまかれて息ができなくなってしまう。そしてとうとう、ギネビア姫とマリーネの身柄を敵に奪われてしまった!
ラビック王の領地で民衆が反乱を起こした。ラビック王は日増しに高くなるアーサーの人気に怒り、キャメロット制圧のためにワールズ国王に協力を要求する。一方のアーサーはレオグランス王に協力を要請、船で兵士を運びラビック軍をはさみうちにする作戦を立てる。だが、戦力の少ないキャメロット軍は兵力を十分に割く余裕がなく、ラビック軍がどこから攻めてくるかもわからない。しかも船の到着が遅れ、砦を守るアーサーが危機にさらされてしまう!
トリスタンの父・フィリップ王が病に伏していた。それを知ったアーサーは、同盟を結ぶためだとトリスタンを説得し、二人でコーンウォールへと向かう。知らせをくれたのは、トリスタンのいとこであるイゾール姫だった。アーサーとトリスタンはイゾール姫の館に立ち寄り、姫がラビックの代官によって婚約させられそうになっていることを知る。しかも侍従のエバンスは、褒美欲しさにトリスタンを代官に引き渡そうとしていた。
病に臥せっている父・フィリップ王を見舞ったトリスタン。彼はラビック軍を国内から追い払い、キャメロットと同盟を結ぶよう父に懇願するが、民の命が危険にさらされることを避けたい王は取り合おうとしない。そこに代官が乗り込んでくる。彼はアーサーとトリスタンから卑怯な不意打ちを受けたと嘘をつき、二人を捕らえて処刑しなければラビック軍を引き入れると脅しをかけてくる。決断を迫られたフィリップ王は…。
アーサーたちは聖なる盾を求め、ナーシアンスを探していた。フィーネの知らせによって北へ向かおうと決めるが、危険な旅になるため、ガラハットとパーシバルは城で待機することになる。その直後、アーサーたちはペリノアの罠にはまり、“かくれ里の谷”に誘導されてしまう。細く入り組んだ道が迷路のようになった、一度入れば簡単に出ることはできない危険な場所だ。急な岩場をよじ登るしか脱出の手立てはないが、アーサーたちは山に不慣れで…。
ノースウッドの森を訪れた一行は、魔物の城に囚われてしまう。彼らはそこで顔にヒゲを生やされたエリナーという若い女性と出会い、助けてほしいと頼まれる。しかし、油断から魔法で眠らされてしまった。一人だけ目を覚ましたアーサーは、仲間を眠りから覚ますのと引き換えに、魔物・ヤーキブが出す問題に答えることに。“女が本当に欲しがるもの”を探せというのだが、訪れた村の女性たちは、それぞれに好き勝手なことばかり言い始めて…。
アドラス山の麓の村で休息を取るアーサーたちは、村長の家に泊めてもらうことになった。娘のジューリアの誕生日だというのに、村長一家は暗く沈んでいる。その理由は恐ろしいものだった。村では一年に一度、アドラス山に住む怪獣に生け贄を差し出さなくてはならない。今年の生け贄に指名されたのが、他ならぬジューリアだというのだ。自分さえ犠牲になれば村人は助かると言うジューリアだが、見過ごすわけにはいかず、アーサーは怪獣退治に乗り出す。
アーサーたちはナーシアンスが住むオークニーの山にたどり着いた。険しく高い山を登りきるためのヒントは、牛飼いの老人の「朝日の道をさがせ」という言葉のみ。一行は悪天候に苦しめられ、絶望に陥りそうになる度に互いに励まし合うが、とうとう濃霧のため動くことができなくなってしまう。翌朝、山頂から差し込む光を目にしたアーサーは、朝日の道の謎を解くことに成功する。しかし一行を出迎えたのは、隠者ではなく恐ろしい竜だった!
聖なる盾ビショップを授かったアーサーは、魔女メデッサを討ち取るためにウエストヘルの山へ向かった。メデッサは死霊の戦士にビショップを奪うことを命令。アーサーたちは勇敢に戦うが、いくら攻撃しても死ぬことのない相手に次第に追い詰められてゆく。だが、ガラハットが投げた竜の目玉の力によって死霊は消滅。トリスタンが竜の爪を矢じりとして使い、メデッサの隠れる岩戸を破壊した。そして、ついに魔女メデッサが正体を現した!
ラビック王は最大の協力者であったメデッサを失ったうえ、ロンジノース王の裏切りに遭って次第に追い詰められてゆく。諸国の王たちも一斉に挙兵、圧政に苦しむ民衆も反旗を翻す。ガラハットはこの機を逃さず、黒騎士に化けたパーシバルと共にアストラット城へ侵入し、幽閉されていた母との再会を果たす。パーシバルの働きで大混乱となった城内で、アーサーはランスロットと共に宿敵ラビックを追い詰める!
ログレスに平和が訪れた。アーサーもキャメロットに戻り、みんなと力を合わせて豊かな国づくりに励んでいた。そこへギネビア姫から緊急の手紙が届く。国境で反乱が起こったため、鎮圧のために力を貸して欲しいというのだ。アーサーたちはすぐに出撃するが、ギネビア姫の手紙は偽物だった。アーサーが留守にした砦に、ドクロ騎士の率いる山賊の一団が向かう。アーサーの代わりに見回りに出かけたケイに、絶体絶命の危機が迫る!
ケイを失った悲しみから立ち直らせるため、ランスロットはアーサーにわざと厳しい言葉をぶつける。エクターも悲しむよりも平和をもたらすことこそがケイの願いだと、父としての言葉でアーサーを諭す。一方、ペリノアはドクロ騎士の襲撃で姉を失った少年に近付き、すべてはアーサーのせいだと思い込ませた。アーサーをだまし討ちにしようと企んでいるのだ。執拗にアーサーの命を狙うドクロ騎士の正体とは、いったい誰なのか!?
パーシバルは森の中で美しい村娘メリーを助け、ひと目で好きになってしまった。恋煩いで食事も喉を通らなくなってしまう始末。メリーから魔物に苦しめられている父を救うために必要だと言われ、大切な聖なる盾を持ち出してしまう。盾を見た途端、メリーの態度が豹変。巧妙に隠していた正体を現す。彼女は魔女メデッサの娘・メディアだったのだ。パーシバルはメディアに聖なる盾を奪われ、石に変えられてしまう!
ペリノアまでも失ってしまったラビック王は、バイキングと手を組み、腕の立つ殺し屋・キラーゼンを呼び寄せる。せっかく訪れた平和が、もろくも崩れ去ってしまうのか…ガラハットが調査に向かうが、途中で敵の手に落ちてしまう。彼の命を救うためには、卑怯な罠が仕掛けられているとわかっていても、アーサー一人でアストラット城へと行かねばならない。行け、アーサー。正義の心でラビック王との戦いに終止符を打ち、ログレスに平和をもたらすのだ!
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