祝！Plutoアニメ化！
原作1巻を購入してから、どれほど心待ちにしていたことか。
浦沢版『鉄腕アトム』が動くのを観れただけで感動が大きいのです笑
(ちなみに、森山未來さん主演の同名舞台も鑑賞済です)
元は『鉄腕アトム』の『地上最大のロボット』という話がベースになっています。
ある王国の国王が部下の博士に作らせたロボット・プルートゥが最強であることを知らしめるために、世界最高峰の7体のロボットを襲わせる…というストーリーですが、結末はプルートゥをやっつけて良かったね…とはならず。なんとも物悲しいのです。
今作は、大胆に変更し、
主人公をアトムから、ドイツの最高峰ロボット刑事であるゲジヒトとなりますが、この選択が、この物語のサスペンス要素を大きく牽引しています。
敵の正体は何なのか。
なぜ自分を含む、世界最高峰のロボットが狙われるのか。
これは復讐なのか、それとも…
原作では、このサスペンス要素を強く感じ、物語に引き込まれます。
アニメでは、サスペンス要素よりも、犯人の背景や行動原理などが強調され、ただの謎解きに終わらせていないのが、素晴らしい！
この物語、そして世界最高峰のロボット達の背景には、戦争によるトラウマがあります。
あるものは、ロボット同士で殺し合いをさせられたことに自責を感じ、
あるものは、戦争反対の立場から徴兵を拒否したためにバッシングに晒され、
またあるものは、戦争で家族と国を失った。
理のない戦争が持たした悲劇が、物語の本当の原動力になっているのです。
サスペンスよりの原作から、立派な反戦物語になっていることは、とても良いアップデートだったのではないでしょうか。
個人的ですが…ノース2号の章を丁寧に描いていただいたのは、とても嬉しかったです。
