疒

けいおん!の疒のレビュー・感想・評価

けいおん!(2009年製作のアニメ)
4.0
けいおんは自分の人生における大きな転換点となったメモリアルな、特別な作品。

高校1年、それまで運動部に入っていたのもあり親の意向もあって運動部に入部した。しかし、プロ選手のプレーがどうとか、どこのモデルのスパイクを使ってるとか、そんな話題ばかりの周りの雰囲気に馴染めず部活が楽しくなかった。オタクというほどアニメは見てなかったが、性格的にはオタク寄りで、どっぷりオタクコンテンツにハマれる機会に出会ってなかっただけだった。
怪我がキッカケで一時的に部活動から離れて完全に熱意がなくなり夏休みはダラダラと過ごしていた。
そこでけいおん!に出会った。
多分2日で2期までぶっ通しで見て、2日で別人になった。

元々クラスで仲が良かったのが隣と後ろの席にいた軽音部のやつで、マキシマムザホルモンが好きだった自分はそいつらの方が話は合っていた。運動よりも音楽の方が好きだったことに気付くキッカケにもなった。
夏が開けてすぐの文化祭では結果的に、軽音部のライブしか見てなかった。それ以外の記憶がない。
脳内をけいおん!でパンパンにして現実の軽音部の演奏を聞いて馬鹿でかい音と振動に脳みそを揺さぶられて完全に軽音部に入ると自分の中で決まっていた。

その後すぐに軽音部に入り、その後の高校生活というとほぼ部活で軽音くらいのことしか思い出にないくらい大切な時間になった。

作中のキャラの生き生きとした描写、構図、撮影、背景全てが今見てもトップレベルで、あの夏カーテンを閉ざした暗くて暑い自室で見たのが、けいおんで無かったらアニメオタクにはなっていなかったかもしれない。今の自分を作ったのは間違いない作品。
ありがとうけいおん!ありがとう京アニ!
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