きまぐれ熊

モブサイコ100 IIのきまぐれ熊のレビュー・感想・評価

モブサイコ100 II(2019年製作のアニメ)
4.3
凄い

めでたく3期の決定によりアニメシリーズによる原作の完走が確定したので見た

キャラクターデザインにリスペクトを残しながら、
動きまくるバトルシーンや、足りないはずの尺をフォローするために全体構成ごと練り直したシリーズ構成が見事

音楽方面のクオリティもとんでもない
巨匠・川井憲次による、サイキックバトルという胡散臭さとスタイリッシュさの交わるオカルティックな魅力を存分に感じられる劇伴がとてもいい
OPの本作品の為のオリジナルバンドの曲も1期2期ともに、これ以外に考えられないという精度で詰められている
特に今期のOP「99.9」はアニメーションと合わせてほとんどアート作品の領域
キャラデザがシンプルな分、画質の追求よりも、デザインのアレンジやアニメーションのバリエーションを盛りに盛る事にエネルギーが割かれていて、技法の博覧会みたいな趣
その上で、作品の持つ胡散臭さやシュールさが忘れられておらず精密さに感動すら覚える

作品のストーリー性や人間賛歌的な熱さはほぼ原作そのまんまなので安心して楽しめるとして、「めっちゃ動くアニメが見てぇなぁ〜」って人に見てほしい作品

OPだけ見ても感動する人は感動すると思うけどどこか1つって言われたら11話の島崎戦
テレポーテーションの表現にキャラクターのポジションはそのままで、背景だけをチェンジするってのは結構革命的な演出だと思う
漫画ではまあまああったけどアニメではほとんど見なかったので。この技法でドラゴンボールやったらどうなるんだろう
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