針鼠

どろろの針鼠のネタバレレビュー・内容・結末

どろろ(2019年製作のアニメ)
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このレビューはネタバレを含みます

2021/11/28 netflix ★★★☆☆ 全24話。私が小学生だった頃、友達の弟(やはり小学生)が少年サンデーを毎号親に買ってもらっていたんですよ。当時の私は少女漫画より少年漫画の方が好きだったので、友達経由で少年サンデー毎号貸してもらってました。

だから『どろろ』も掲載リアルタイムで雑誌で読んでたわけ。当時はどうしてタイトルが『どろろ』であって『百鬼丸』じゃないのかずっと不思議に思ってました。どう読んでもストーリー的に物語の中心人物はどろろじゃなくて百鬼丸の方だったから。

そう思ったのは私だけじゃなかったらしく、手塚治虫が何かのインタビューで「読者からタイトルがどうして『百鬼丸』じゃなくて『どろろ』なのか?という質問がよくくるのだけれど、僕はどろろの性格が大好きなんですよ」って話してるのを読みました。

ただ手塚治虫が大好きと言ってるどろろの性格、原作の漫画とこのアニメじゃだいぶ違ってますけど。原作のどろろはアニメほどピュアじゃなくて、もっとストリートキッズ的な小悪党でしたし(だから未だに手塚治虫がどろろの性格のどこが大好きだったのかよくわからない)、それを言うなら百鬼丸も原作では発達障害的なところ皆無の少年漫画あるあるの「普通の剣豪少年」でありましたが。当然二人の間に恋愛的要素も全く無し。

でもあのいかにも1960年代お子様向けキャラ設定を、2020年代の大人が読んでも納得できるキャラ設定に焼き直したものだと、ここは褒めちぎりたいと思います。また手塚治虫、やっぱり天才だとの思いもまた新たにしました。

いや百鬼丸の境遇はあんな設定よく考え付いたものだと思うし、どろろの運命の行きつく先もあんな展開よく少年漫画でやったものだと思うし。同じスタッフで『バンパイア』もアニメ化してくれないかなあ?
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