ぼっち侍

帝銀事件・大量殺人獄中32年の死刑囚のぼっち侍のレビュー・感想・評価

4.0
これは作品へのレビューと言うより、この事件の捜査の仕方について思ったことになるかもですが、この犯行は医・薬・防疫などの専門家以外の一般人にも可能かどうか・・・・この一点に尽きると思うし、当時の警察も最初その専門家並びに軍関係者に的を絞っていた。
 自分としてはとうていできるとは思えない。犯人は帝銀とは別の銀行で2件ほど予行演習のようなことをやってるので、もしかしたらにわか仕込みに毒薬について勉強しさえすれば・・・と思わないでも無いが、やはりそれでも答えは同じです。
 しかし、人間性ってそれぞれ違いますよね。中には絵も上手いが理科の成績も抜群だった・・・みたいな人もいると思う。また、毒物について異常な興味を持っていたかどうか、それも重要だと思う。ところが名刺班は、平沢に執着するわりには、彼はどういう人間かということについてあまり克明に調べようとしてるようには見えない(映像を見る限り)。
 だから結局、GHQの圧力のせいもあるが、ちょっと捜査につめの甘さがあったのでは・・・と言わざるをえないし、そのせいでドラマの後半何とも歯がゆいものがあるのは否定できない。