cyberiancorgi

幽☆遊☆白書のcyberiancorgiのネタバレレビュー・内容・結末

幽☆遊☆白書(2023年製作のドラマ)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

このまとめ方で信頼の積み重ねが弱いとかはぜんぜん許容しちゃう。けどクワバラに関してはシンプルにただ、そこにいる意味がずっと無かったと思う。それが逆におもしろかった。役割もないのに気合い入れて修行して立派な技まで会得して、自分のやるべきことを見据えてあの場所に立って覚悟を決めた、彼らと肩を並べることができた、あの系統の男が、でも出番ありませんでした、いなくても良かったですと扱われてひっくり返るでもなくどんな顔で帰るのか。
せっかくオデコにおメメ入れたのにまともに機能する場を用意してもらえず、サラッと居場所を教えられて、ふとした瞬間にあれ?じゃあオデコにおメメの意味…?ってなった時のあの人の心中を察すると非常に切ない。しかもそうゆうの絶対に周りに見せたくない人だと思うし、人知れずお風呂とかで思い出して咄嗟に声出ちゃうやつだよ、しかも何度も、かわいそうに。
蔵馬は全く妖狐になる必要が無かったので、オレぜんぜん本気出してねーから、ってフリしてるけど一瞬チラッと本気(らしきもの)を出して、こ、こいつもしかして実はすごい奴なのか…?!って思われたい体育の男子みたいな扱いになってて恥ずかしかった。この恥ずかしさ出しちゃってるのに、この世界の中では相対的にそこまでじゃない印象なのは脳のバグ。
ばぁばとの時間はとても短かったので、一緒に過ごした熱き日々の記憶も、彼女から託された高潔な信念もそれほどの重みになり切れず、1話のモブガキ並の親密度のままそれをいきなりクリリンのことかーっ!てされてもぜんぜんうぉーっ!てならない。なるわけない。
ゴロちゃんは悪のカリスマオーラぷんぷんに漂ってるくせに、闇営業も悪巧みも人質も最終決戦もぜんぶ同じ場所にお膳立てしたせいで、なんだかんだ計画はぜんぶパーでマジで何がしたかったのか、あるいは何もしたくなかったのか、全てが曖昧になった稲垣吾郎。ギャグの世界から脱走したアホが神妙な面持ちで紛れ込んでみたけど、誰にも気付かれず、誰もツッコまず、彼本来の良さは表出せず、ギャグなのかマジなのか判別もできないまま濃ゆいメンツに埋もれた。なのに、すんごい良い顔で散っていったから、その満足感をこっちにも少し分けろ。こっちはまだ何も満たされてないから。銃うめぇ…ぐらいやってくんないと分かんないバカだから。
どこが決定的に違うとか足りないとかおかしいとかのネジの外れ方じゃなくて、根本的に部品が違うものでガチャガチャやったらなんとなく形になったんだけど、これどう?って感じ。
急に現れたと思ったら(ほんとに)勝手に当事者のいないとこで、しなくても良い人類存亡を賭けたギャンブルをおっ始めて、あとは任せた、世界はお前にかかってる、などと申すイカれ狂ったバーサーカーメンタルで温かく見守ってる風な表情を浮かべて最終決戦に参加してます感出してるヤツ、お前、マジで、何もしないのに、なんなの。



思い返すとそれなりに楽しんだ気がする。
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