「大奥」はまずロマンポルノから発祥した
なので当然エロありき
中国や朝鮮、あるいはイギリスやフランスなどと同じで
女は子を作るだけの道具であった
しかるにエロがメインになって当然、上級国民だけの世界の歴史の背景などはお惣菜だ
当時「大奥」に出演するなどは恥だった
その風向きが変わったのがこの1968年版の「大奥」の放送
人の不幸は蜜の味と云うが庶民は本当に大好きなのだ
1983年版と見比べてもエロ描写が特徴的
令和の今と違って、ゴールデンタイムに女の裸が出るのが当たり前だった時代
エロをメインに据えて視聴率を稼ごうとする術は卑しいが当然
德川は200年以上続いてるのでオムニバス形式となっており、要所要所を掻い摘んでシナリオにしている
見どころはやはりエロ
そして陰湿な女同士の闘いだろう
1968年と言えば日本映画界が斜陽し、奈落の底に堕ちた時代
映画畑の者らがTV界に移動したこともあり、一気にTVドラマの質が上がっていく
1970年代から一気にロマンポルノありきの日本映画界になるので、本作にもその手の映画に出てる女優が名を連ねてる
恥であった「大奥」に出る事がステータスとなり大河ドラマなどと同列の扱いになったのは本作のヒットによる恩恵
個人的には1983年版の方が知ってる俳優が多かった事もあり見やすかったが本作の扇千景も眉を剃ってるのにとても美しい
逆に川口浩はアルコール依存症と言う可哀想な役回りでした
どろどろの宮廷物もそうだが、浪花千栄子や佐々木すみ江等やはり悪役の俳優が上手ければ上手い程見入る事が出来る
個人的に、篤姫と和宮の話や深くは掘らないが千姫などの逸話が好き
長々と駄文をカキコしたが、本作にも少しだけ好きな回を語るなら
やはり初体験の手ほどきの話だろう
まさか2話も使うとは映画1本分である、御内証と言う姫を娶る前に前もってSEXの手ほどきを受ける訳だが・・・
その御内証の女が若君の汚れの無い日々を優先したいと辞退しようとするが、その旨を伝えると
若君に年甲斐も無く惚れたのかと言い放ち、更に追い込んで
若君の最初を他の女に取られても良いのか？と追い打ちを掛けるシナリオがなかなか良かった
SEX指南の女の苦悩をこんなに丁寧に描くとは
（ちなみに1983年版はもっとあっさりヤッテるがｗ）
ps.真面目な人にはどーか知らないが、1968年版は忠臣蔵のパロディや遠山の金さんなどのおちゃらけ回があるのも良い

• #岸田今日子

身籠ったら、踏み台登っちゃいけないね！