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コントが始まるのakのレビュー・感想・評価

コントが始まる(2021年製作のドラマ)
3.5
同時期に自分が読んでいた『マチネの終わりに』の「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える」というセリフを思い出す。
一番好きなエピソードは中浜さんが高校時代にやっていた花道のエピソードだ。社会のレールから外れてしまい、努力することが儚く無意味だと思っていた。そんな時、高校の時やっていた花道がファミレスで役に立ち、過去に感謝する場面があった。努力が役に立つ瞬間というのはふとした瞬間に作れるものなのだ。そして、頑張ったら小さな奇跡を増やすことができるという意味合いも感じた。
二つ目はマクベスの三人は高校時代のことを引きずってるのに対して、社長になった勇馬は完全に吹っ切れている点だ。社会的に成功した勇馬に対して嫉妬を覚えるマクベスだが、側から見たらどちらが幸せかは分からない。
ネガティブな意味合いを持つ解散をここまで前向きに捉えるのは人生の肯定という面ではいいが、もう少し違う道というのを見てみたい。
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