このレビューはネタバレを含みます
良いドラマに出会えた。
1人にしないけど過干渉もしない、絶妙なラインをきちんと見極めて見守ることができる人がたくさん出てくるドラマだった。
それぞれ悩みがあることも描かれていて、でもそれぞれが自立していて、相手を尊重するってこういうことだよなーとあたたかい気持ちになった。
でも、その一定の距離を"冷たい"と感じる人も結構多いのが現在の世の中だと私は思っていて、踏み入ること=相手を思っている・自分が思われているということだという価値観の人も見かける。何かあった時に共倒れという危うさを含んでいるから、私はその価値観に怖さを感じる。自他の境界線を持った上で、相手のことを考えられる余裕がある状態がベストなんじゃないかなという考えが、このドラマを観たことでさらに強くなった。
また、最終話で、子供が苦手な女性が生きづらい話にも言及していて、そこにも寄り添ってくれるんだ…！と感動した。今日本の世の中にじっとり敷かれている女性像や男性像に息苦しさを感じる私としては、そこを掬ったことがとても嬉しかった。
たしかな日常としなやかな優しさが詰まっているドラマ。イッセーさんの一人二役が面白かった。観てよかった。
2021-D10
