ドリームさん

The One: 導かれた糸のドリームさんのネタバレレビュー・内容・結末

The One: 導かれた糸(2021年製作のドラマ)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

遺伝子的に運命の人が分かるマッチングシステムの普及による人間模様や社会情勢の変化を描いたお話かと思いきや、そのマッチングシステム創始者を中心とした安い刑事ドラマだった。

いや、観たいのは前者なのですよ。
もし運命の人が分かったら幸せなカップルが生まれる一方で、思いもよらない弊害やトラブルが起きて世の中こんなになっちゃうんだよっていうifのお話が観たかった。
生物学の根拠に従って人生を決めることが果たして本当に正しいのかどうか、幸せなのかどうかを問う壮大なお話だと思ってコンテンツを開いた。
それ故に、ただただ残念な気持ちで最終話まで観ることになった。
そしたら蛇足刑事ドラマの方も伏線の回収も無く何一つ完結せずに投げっぱなしで終わり。
なんじゃそりゃ。

この作品に限らず、シーズン続編があろうがなかろうが、シーズンのラストとしているのだからお話は締め括らないと作品としては成立しないと思うのですよ。
ヒットしたドラマもシーズン重ねたものの、最後は尻すぼみで無理矢理終わらせるものばっかり。
最近の主流であるシーズン制ドラマの良くない点の一つだ。
古き良き日本の漫画作品のように、いつ最終回を迎えても良いように予め質の良い最終話のプロットを用意しておく位の気構えが欲しいところ。

話を戻して。
マークとハンナ、ミーガン。
ケイトとソフィア、セバスのように起こり得る恋愛の拗れが描かれていた点は良かったが、ご都合主義な点も多々見え隠れする。
何故同年代ばっかりなのか。
何故全世界約76億分の1人とのマッチングでご近所さんばっかりで成立するのか。
ワールドワイドな設定なのに、こぢんまりとし過ぎている。
遺伝子的な相性であるなら10代の少年と80代のおばあちゃんのマッチングの可能性だってあり得るし、社会情勢的に相容れない立場や環境の相手とのマッチングだってあり得るはずだ。
さすれば刑事ドラマなんていう蛇足が無くても様々なバリエーションのマッチングのお話を十二分に描けたはず。
題材は良いだけに残念でならない。


基準点:3
女優さん綺麗:+1
ヤるヤる言い過ぎ:-0.5
運命の相手=体の相性以外の描写が乏しい:-1
投げっぱなしジャーマン:-1
ドリームさん

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