Hula

ナビレラ -それでも蝶は舞う-のHulaのレビュー・感想・評価

5.0
70歳のおじいちゃんがバレエに挑戦!
そこから始まる、優しくて心温まるヒューマンドラマ。
年齢というものさしにとらわれず、自分なりの目標を決めて頑張る努力家なハラボジの姿には、ひたすら感動。。
人生は一度限り。だからこそ、自分の体が動く内にやりたいことをやるというハラボジの考え方が素敵だった。
挑戦してみたいことがあるけど、迷ってる人は特に観るべき。
きっとハラボジに背中を押されるはず!

〜ここからネタバレ混えた感想〜
(だいぶ感想長いです笑)
ハラボジが練習を懸命に頑張る姿や舞台で踊る姿には胸が熱くなったけど、何歳になっても目標を持って好きなことに打ち込む人は格好良いと思った。
そしてこのドラマを観ていて、年齢であれ身体であれ、たとえ何かしらのハンデを負っていたとしても、その人らしく輝くことはできると思った。

ハラボジは年齢的にバレエを始める決断をするにはだいぶ勇気が必要だったはず。
ハラボジの周りの家族が思っていたように、こんな歳で始めるなんて遅すぎるんじゃないかと思ったり、羞恥心が生まれて行動を起こせなかったりする人が多いと思う。
若くても、やりたい思いはあるけど周りの目を気にしたり、行動を起こすにはまだ未熟だと思って、中々行動に至らない人はいると思うし、自分もそういう面がある。
でも、ハラボジは年齢に負けず、やりたいバレエを頑張り、最終的に絶対バレエなんて無理だろうと考えていた家族をも感動させてしまった。
改めて、夢に一歩踏み出せる勇気を持つハラボジは本当に強い人だと思う。

「私の経験上、完璧な状態は一生こないから、たとえ準備が不十分だとしても思い切って飛び込むんだ」
とハラボジも言ってたけど、
”自分が本当にやりたいことなら、周りの目を気にせず、スタートを切ってみる”
一度きりの人生、やりたいことがあるなら、飛び込んでみるのも良いかなと思う。
このドラマを見て、やりたいことなら堂々と、とことんやってやろうと勇気が出た。

それからドラマにおけるチェロクや家族がハラボジのアルツハイマーについて知ってからの、認知症への向き合い方も素敵だった。
認知症を知った時、ハラボジの想いを汲み取って、本人が事実を打ち明けるまで陰で見守り応援し続けようという家族の考え方や、何気ないセリフだったけど、ハラボジを家で面倒を見るか施設に入れるかで家族が議論する場面で、ハラボジの意思を聞こうよといったウノのセリフ。
認知症の患者さんに対しては、本人の意思がはっきりある時に、直接本人の選択を聞いておくことが大切だといわれているが、それがきちんとできているこの家族は素敵だと思ったし、終始、家族愛やチェロクの思いやりや優しさに心温まった。

そしてこのドラマは、ハラボジとチェロクのある意味世代を超えたブロマンスと言えるかも知れないとも思う。
ほっこりしたし、ハラボジとの絆を深めつつバレリーノとして成長していくチェロクの姿も良かった。
韓ドラにおいては初雪の日に一緒にいると恋人同士が結ばれるという意味で初雪のシーンを使うけど、ナビレラでは、初雪はチェロクが来ることを予期させる意味として使われていた。
ラストの初雪シーンも感動。
一瞬まさか踏切でハラボジ轢かれる!?と焦ったけど笑

最後に、残念ながらネトフリでは訳されてはなかったけど、私たち鑑賞者へのエンドロールのメッセージも素敵だった!

「今からでも遅くありません。70歳のドクチュルがそうであったように、あなたにもできます!」

ナビレラとは蝶のように羽ばたくという意味。
誰でもナビレラできると教えてくれた素敵な作品でした。
Hula

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