最初はあくまで子供の生活の為の物語だと思っていた。終わってみれば、それは間違いでただ子供を連れている大人の物語だったのではないか。
子供の為のユートピアを想像してた私にとっては、最終回の帰結には首を傾げてしまった。しかし、俊平が妻と完全に別れを告げた事からこの結末に至るのは当然とも言える。色々な家があるように家族の形はステレオタイプ的なものに固執する必要はないのだろう。バラバラになっていても帰る場所があり、いない人の声が聞こえるならそれは生きていく糧になるのであろう。
虹屋に黒崎や銀じいさんの元家族、さらには亡くなった俊平の妻が現れたのは『11人もいる』とも被る、全てを瓦解していく結末だ。俊平と蒼ちゃんによってかかるはずがなかったところに虹がかかった気がする。
