sora

D.P. −脱走兵追跡官−: シーズン2のsoraのレビュー・感想・評価

4.5
胸にズンと響く作品、すばらしい見応えでした。

韓国の兵役制度の闇を描いたセンセーショナルなストーリーだけど、卑劣なイジメや隠蔽、パワハラなどは、日本でも確かに起きている問題。
S2は、そんな大きすぎる力に、小さな、しかし勇気ある抵抗を試みた人たちが描かれています。

S1でシン・ウソクのお姉さんやソクポンに言われた「傍観者」という言葉がアン・ジュノ(チョン・ヘイン)の心にずっと重くのしかかっていて、それがS2で暴走ともいえる行動の引き金となる。

そこに至るまでのジュノの心の葛藤が見ていてとても切なくて、今にも壊れてしまいそうでハラハラしました😅
バディのホヨルはPTSDを心配したけど、案外軽く立ち直ってくれてよかった〜!
画面に彼がいるだけでクスッとなるし、一貫して変わらないバディ愛が大好き❤️

あと、S1から常にDPの2人を見守り、ささえてくれた上司のボムグが、さらにカッコ良かったー!キム・ソンギュン、今回はほとんどお笑い封印で素晴らしい演技でした。

ソンソックはS1ではつかみどころのない中途半端な上司役だったけど、実はとても人間味にあふれた熱い男でした。

ほかにもチェ・ヒョヌク君やコ・ギョンピョ、シン・スンホなんかが、ワンポイントながらも印象深い役で出てきてうれしかった😄

このドラマ、元DPの原作者が経験をもとに描いたマンガが原作で、銃乱射事件も2014年に起きた事件をモチーフにしているといいます。「軍検事ドーベルマン」でも全く同じようなエピソードが描かれていたし、そうやって忖度なしに問題作を世に出せるようになったことだけでも、韓国エンタメの成熟度の高さを評価せずにいられません。
本当に意義のあるドラマでした!
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