YANAREN

明日、私は誰かのカノジョのYANARENのレビュー・感想・評価

明日、私は誰かのカノジョ(2022年製作のドラマ)
5.0
箭内夢菜ファンの私、原作はおろかストーリーもよく分からぬまま視聴開始。
想定外の社会派ドラマだった。

主要な登場人物は5名。簡単に紹介。


雪。
顔と心に傷を抱える女子大生。レンタル彼女で生計を立てている。

リナ。
雪の親友の女子大生。誰にでも明るく優しく人気者。彼氏と別れた寂しさをパパ活やナンパしてきた男で紛らわす。

彩。
雪と同じレンタル彼女の事務所に所属。10歳近くサバを読み彼氏と付き合っている。過去の経験から自身の容姿にコンプレックスを抱いており、整形を繰り返す。

萌。
自分はリナのような「主人公」にはなれないと思っている女子大生。おネエのマスターが切り盛りする、行きつけのバーがある。

優愛。
風俗で稼いだお金をホストにつぎ込む。バーで出会った萌と意気投合し、ホストクラブに誘う。


自分とは無縁の境遇にいる5人だが、本当にこの世界のどこかにいるのではないかと思うほどリアルに描かれている。ストーリーも良い意味で視聴者の理想通りには進まない、リアルな展開。それを1話30分、全12話という短さの中で収めているのがすごい。めちゃくちゃ濃い。

「私は私の生き方を否定しない。それでいつか野垂れ死んだとしても後悔なんか絶対しない」
作中、ある登場人物が言った言葉。一番心に残ったセリフだ。このセリフ自体はありふれたもののようだが、彼女の境遇を踏まえると考えさせられる。
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