HarunaYagi

ウイニング・タイム -レイカーズ帝国の誕生- シーズン1のHarunaYagiのレビュー・感想・評価

4.3
アメリカのプロバスケットボールチーム、LAレイカーズ。不動産業者によるチーム買収と同時に、いつも笑顔の新人マジックジョンソンの入団からの大躍進をフィクションを交えて描いたアダムマッケイ製作総指揮のドラマ。「サクセッション」よりもアクが強いものの、ドロドロした感じかなり抑えめ。

NBAは当時は不人気で視聴率も悪かったらしい。経営は白人ばかり、選手は黒人ばかりで、記者や審判は白人贔屓。当時の業界の構造も(誇張はあろうが)わかりやすい。

80年代の話、ましてやアダムマッケイなので、パワハラセクハラシーンも普通。マジックやキャプテンのカリームを中心とした選手達、コーチ陣、そしてクセの塊のようなオーナーとスタッフ達、それぞれのドラマが絡み合ってとても面白い。試合シーンはそれほど多くないけど躍動感があって選手に混じって、試合に参加してるような気にすらなれるし、美しいパスからのゴールが決まると歓声まで上げてしまう。

カリームや彼の周辺を描いたシーンがとてもよく落ち着いていて、かつ彼らの抱えている闇や苦悩を描いていて、ドラマ全体のバランスを整えていた印象。

劇中でもぼんやりと語られる「自分には実際のところ関係ないのに、なぜ人々はスポーツに熱狂し、夢中になるのだろう」この言葉がジワジワと染み込んでくる。S2も決定してるそうなので、楽しみに待ちたい。
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