カズミ

ユニコーンに乗ってのカズミのレビュー・感想・評価

ユニコーンに乗って(2022年製作のドラマ)
2.8
序盤は大好きなタイプのキラキラお仕事ドラマで、毎週楽しみにしていたが、中盤から熱が少し冷めてしまった。
これは個人的に、恋愛ものに極端に興味が薄いのが起因していると自覚している。佐奈と功の恋愛模様をお届けするのはいいとして、果たして小鳥さんまで絡める必要はあったのか? と疑問が湧く。

もうひとつ欲を言えば、佐奈と功以外のキャラも過去を掘り下げて欲しかった。
大学時代や生い立ちなど、彼らにはやたらとスポットが当たり、バックボーンが明確になっていくのに対し、その他の人物は割とふわふわしている。
8話の海斗くん回は、ドラマ全体でも特にお気に入りで、淡々とした語り口調の中から感じられる抑えの効かない熱に胸を抉られた。
連続ドラマは、主線のストーリーだけではなくて、登場人物一人一人を知って、好きになっていくことも醍醐味だと思うので、せめて小鳥さんぐらいはもうちょっと感情移入できる過去編が欲しかった、と思ってしまう。
まさか、素直さ満点のゆるふわあな謎のおじさんの印象のまま、最終回が来てしまうとは。

雰囲気としては朝ドラ感が強く、お仕事ドラマの体を取った青春もの、といった感じでずっとキラキラしている。些かご都合主義も多い気はするが、ハッピーエンドが待っているのだろうな、という雰囲気が満載なので、安心して見ることができた。
小鳥さんの全体を見て、誰も傷つけないように紡がれる想いであったりとか、佐奈のブレずに向かう信念であったりとか、見ていて心地よいものが随所に盛り込まれているので、明るく背中を押して欲しいときにはうってつけの作品だったと思います。
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