白音

純愛ディソナンスの白音のレビュー・感想・評価

純愛ディソナンス(2022年製作のドラマ)
3.7
メロディがとても綺麗で登場人物の複雑な心の動きに心地よく流れるメロディが美しく、ストーリー展開が目まぐるしい忙しい人達だなと思った。

初めの数話は、高校生が先生を好きになる、出会い方も非日常的で高校生が見たらこういうの好きなんだろな〜と思いつつ見ていた。
回を重ねるこどに色々な要素を織り交ぜてきた。
殺人事件、いじめ、不倫、親子問題、友人問題。
ぎゅ〜と盛り込んでんな〜。
殺人事件が無くても話は成立して充分面白くなったと個人的に思った。

冴が好きでちゃんと振られる事無く隣に居続けた慎太郎が、最後に化け物になってしまったのが胸が苦しくなった。この子は本当に良い子なのに、化け物にしたのはハッキリしなかった冴で…それに気付かせてくれた芽育にハッとした。

碓井先生の闇堕ちからの新の闇堕ちまでの演じ方が本当に素晴らしかった。儚くも強く、自分の弱さを認めたからこそ第4形態になりカッコイイ凛としたホンモノの先生になった気がした。
教師時代はあんなに闇に飲まれて、男を知り高飛車した姿、全てを失い自暴自棄になった姿、自分に見合う人に出会い弱さを認め前を向いた姿。
碓井先生は嫌いで仕方なかったけど、最終的にはかっこよく好きになってる自分がいた。

中島裕翔くんがこんなに演技が上手いと知らなかった。演技派とは知っていたが、もう新田先生にしか見えない…凛としてカッコよく見えていたが、全ては強がりで本当は弱さから来ていた。地頭が良く器用だから色々出来てしまうけど、人並みに色々な事に悩み人を大切に想える、本当は凄い人間味の有る人だった。

物語の織り成し方、メロディ、登場人物の心情の描き方。とても好きでした。
不倫を良きと認めない純愛面するなと、周りの批判の声もちゃんと描かれていて良かった。
白音

白音