1話完結の癒し系ギャグかと思ったが結構切ないストーリーだった。
意外にも展開が現実的だった。去る相手を追わないことが多かったり、言わなきゃいけない事をずっと先延ばしにしたり、咄嗟に何も言えなかったり。葛藤をじっくり丁寧に描いていた。散々焦らして最終回の海辺のシーンで全てを開放する演出も良い。
演技に関しては、西垣さんの没入感ある演技に終始目を離せなかった。人の心に爪痕を残す方だと思った。頭からつま先までシンの感情が表現されていて彼が喜ぶと自分も嬉しくなったし、彼が悲しむと自分の事のように胸が痛くなった。
ビジュアルも原作のキャラクターにそっくりだった。5話のシーツのシーンは必見。
草川さんは話し方がアニメっぽくなく、普通の20代のお兄さんて感じでよかった。目が大きく可愛らしさもあったので現実世界にみなとさんがいたらこんな感じかなとワクワクした。
あと彼の目の演技が印象的だった。心惹かれた時つややかな目線、何かを諦めた時のちょっと据わった目線、涙の流し方なども綺麗だった。
奥智也さんのパートもチャーミングで好き。登場すると場が盛り上がる感じ。華がある。チャラい雰囲気だけど実は奥手な性格のギャップの表現が巧みだなと思った。
欲を言えば先生のパートがちょっと長かったかな…もう少し主人公2人の関わりを見たかった。