白音

個人差ありますの白音のレビュー・感想・評価

個人差あります(2022年製作のドラマ)
4.0
とても良い作品でした。

物語の進行、世界観、音楽、全てがこだわり心地良く素敵で、オシャレだけどかけ離れたオシャレではなく、現実に寄り添っているオシャレさを感じました。

見始める前は、コメディ感有りの少し雑に作られている世界観なのかな、その様なら1話で見るのを辞めようかなと思い見始めました。
凄い世界線に生きて格闘し、登場人物の1人1人が繊細に表情も感情も全員が現されていて、一気に惹かれました。

もしも、自分が。もしも、愛する人が。
その問が続き、自分自身も考えさせられました。
それでも、性別ではない、その人自身がどうしようも無く好きで、傍にいないと物足りなく、隣に居なくてもその人の事を考えて。
それでも、過信し過ぎてすれ違ってしまう。
何かが無いと気付けないもどかしさ。
もしも、異性化をしなかったら、この2人は知らない間の溝はもっと広がっていたのか…

苑子の担当編集者の方とスミレさんの不思議な雰囲気にとても魅了されました。現実にいるなら、この2人と話をしてみたい。

苑子は一旦自分に落としてから言葉を紡ぐタイプと、晶は瞬発的に言葉を発するタイプと両者逆のタイプ。それでも一緒に歩みを進められるのは、どんな夫婦にもカップルにも学べる部分だと思いました。

この心地良い世界観が来週から見れないと思うと少し寂しいですが、この世界観はどこかで続いていると思っています。
ただ、最後は、え?そっち?と思わざるを得なかったです。逆じゃね?誰の?自分で自分の?
異性化しなければ出来ない体験をとったのかな…苑子が人工授精とか言ってたから自分のかな…

読み応えのある小説を読んだ様なドラマでした。
白音

白音