居酒屋ふじに通う常連客として、有名人が本人役で登場するのが面白い。
全体的には面白いけれど、主人公の売れない俳優・西尾が、努力も足りないうちからすぐに弱音を吐き、度々簡単に俳優を辞めるだの、俺には向いてないだの言い出す所に多少イラッとさせられた。
ただし、それでも何故か憎めないキャラクターであり、それが魅力なのだろう。
また、居酒屋ふじの親父さんの"豪快な話"があまり好きではない。
「悪いことばかりしてだらしない人だったけれど、人情味に溢れて…」みたいなのが好きではないので。
やたらと「昭和はこうで…」という話ばかりする点にも多少うんざりする。
一口に昭和と言っても63年もあるのだから、その63年間を一括りにはできないし、昔の物や出来事を全て良いものとして懐かしんでばかりいる人には違和感を覚える。
昭和を豪快に生きた親父さんに惹かれて集う人たちと、そこに仲間入りした昭和を知らない若者の話、というのは重々承知の上だけれど。
