いいかげんに寝ろ

エルピス—希望、あるいは災い—のいいかげんに寝ろのレビュー・感想・評価

5.0
エルピスはフィクションの仮面を被った『告発ドラマ』だと思った。

"このドラマは実在の複数の事件から着想を得たフィクションです"
…OPでデカデカと掲げられるこのわざとらしいテロップ。
ドラマをわざわざ「フィクション」って注釈したいわけない、だからこれはつまり「実在の事件」って方を言いたいんですよね。わかります。
製作者の熱量と闘志、我々視聴者に伝えたいことがあるんだなって伝わってきました。


このドラマの参考文献に上がっているノンフィクション文献『殺人犯はそこにいる』を読んだことがある。
冤罪、汚職、野放しの真犯人…という現実を知った時、この真実を誰かに伝えなくちゃと勝手に焦ったけど、私にはせいぜい、友人に本を贈るくらいのことしかできなかった。

エルピスを作ることにした人は、エンターテイメントに昇華するという手法を使って、出来うる限り、最大限広く、世界に発信しようとしたんだろうな。知らんけど。でもきっとそうでしょ。ありがとう。
ドラマとしてもめちゃくちゃちゃんとおもしろかったです。