やーたか

ビリオンズ シーズン1のやーたかのレビュー・感想・評価

ビリオンズ シーズン1(2016年製作のドラマ)
5.0
立場によって「善」は変わってくる。

誰かの大切な人は、誰かの敵・その仲間と捉えられることも。
また、大衆の利を追求するために見逃される「悪」もある。

本作は無理に衝突させる必要の無い立場に対して、微かな繋がりを持たせることで長きに渡る複雑で、興味深いストーリーを展開するのである。

ボビー・アクセルロットはその類まれなる執念で現在の富を築いた。
金が全てではない、という人もいるが、資本主義社会で富を成し、利益を株主や従業員に還元し続けているのである。

対してチャック・ローズは法を以て「悪」を裁くのである。それは善人の皮を被り、私腹を肥やす者だ、たとえそれが上官であっても姿勢は変わらないのである。

本作を見て感じたこと。それは「善」と「悪」の線引きを知ることではない。それぞれの立場で大切な人たち、モノがある。それらを比較することは難しいのである。
加えて、「善」を過度に追求することは自分自身の大切な人も危険な事に巻き込むというリスクをはらんでいるのである。
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