ルーク大佐

インサイドマン -囚われた者-のルーク大佐のレビュー・感想・評価

3.9
どんな知識人、善人であってもタイミングがわるければ殺人を犯したり、あるいは犠牲者になったりもする。世の無常観を問うようなルールを、妻殺しの元犯罪学者で死刑囚の男が唱える。殺人事件の発生に対して身近な国では違和感がないかもしれんが、このドラマの世界観は邦画ではリアリティがないから無理だろう。

主人公は、頭脳明晰な悪人・死刑囚が「刑務所内探偵」となって人々の難問を解決する。現実にはあり得ない話だが、敬虔な牧師がどんどん深みにハマり、抜け出せなくなって殺人を計画していく流れなどは見応えがあった。小さな嘘を繰り返していくうちにどうにもならない結末に向かって疾走していく。

こういう話をみると、もめ事を起こし、話をでかくするのは、やっぱ「変わり者」なんだなと思う。善人や一般人はそれに振り回されて冷静さを失い、極端な行動を選んでしまう。

これも世の皮肉といえばそれまでだが、めんどくさい人とかかわっちゃいけないね。シャーロックホームズの変化球的なドラマだが、続編ができれば見たい。

ジャニスはうざかった。ベスもいらない。エンドクレジットの小話は必要だったかな。
ルーク大佐

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