たいやき

最悪の悪のたいやきのネタバレレビュー・内容・結末

最悪の悪(2023年製作のドラマ)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

90年代の韓国が舞台のノワール、クライムアクションドラマ。
一話は冒頭から激しい戦闘シーンから始まり、ギチョルが裏社会に足を踏み入れ組織でのし上がり、影で麻薬取引を始めた所にジュンモがスンホとして潜入するまでが描かれている。
ギチョルの背景はまだ分からない為、喧嘩が強く野心が凄い若者という印象しかなく、「悪」はギチョルと捉えていたが物語が進むにつれて誰が悪なのかわからなくなっていく。

ギチョルはウィジョンと再会した事で真っ当に生きていきたいと思う様になり、スンホは当初は信用を得る為だとしても手を下しきれなかったのに対立組織との戦いでは躊躇いなく殺して行き、顔つきがまるで別人になっていった。
不信感から裏切った仲間達の行動も当然といえば当然だし、捜査官を駒としか思っていない検事、行き過ぎた暴力刑事、一体悪はどちらなんだろうと考えさせられた。
最終的に仲間に裏切られ、更にウィジョンとスンホが警察官で夫婦だったと知ったギチョルがあまりにも可哀想に思えたが、スンホのお前は最初から選択を誤っていたという言葉が腑に落ちた。
チャンジュンサを殺した事でテホを失い、麻薬に手を出した事で警察に追われる事になる。
仲間との絆も崩れ、最後は自分も殺された。
どこかの選択が違っていたら結末も違っていたのかなと思わずにいられなかった。

ヘリョンの真っ直ぐさ、ボディガードの忠誠心が途中から心の拠り所になっていた気がする。
ファンミングを殺してくれた所は唯一スカッとしたシーンでした。
たいやき

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