割烹

夕暮れに、手をつなぐの割烹のレビュー・感想・評価

夕暮れに、手をつなぐ(2023年製作のドラマ)
3.9
北川悦吏子脚本、天才ファッションデザイナーの広瀬すずと、ミュージシャン志望の永瀬廉が、夏木マリの経営する下宿に暮らす。
深みのある脚本、特に遠藤憲一や夏木マリの台詞はよく考えられている。
当初、婚約者との結婚のために田舎から東京に出てきた何の取り柄もない広瀬すずだったが、婚約者に捨てられ、田舎にも帰れず、やむなく下宿に住み始めるが、やがてデザイナーとしての才能を発揮し出す。この過程がわりと丁寧にゆっくりと描かれているので面白い。
しかし、後に自分を捨てた親もファッションデザイナーといて成功しており、それを広瀬すず自身も知っていたと言うことが明かされるが、であれば、親の職業に対する忌避反応が会って然るべきなので、これはどう考えても不自然。
また終盤、広瀬すずが海外に行ってから挫折する展開を一瞬で描いたのはさすがだが、その間、二人のすれ違いが解消しなかったのもあからさまに不自然で、誰も大御所の脚本に口を出すことができない業界の一端を垣間見たような気もする。
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