このレビューはネタバレを含みます
『あいつのタイムマシン』
少し面白い。
「未来の自分は時間遡行する方法を知っているはずだからそれを待つ意志が大事」という理論は破綻してるし、最初の時間軸の鉄夫が過去を改変したことで同じ時間軸の主人公の世界が変化する、というのは現代のタイムトラベル作品の考え方と大きく異なっていて違和感
(よく考えるとドラえもんもセワシがのび太時代の世界改変で自分の人生を良くしようとしているのでそもそもの藤子世界の理論という感じがする)
でも、当時のタイムトラベルへのアプローチとしては面白い着眼点。
『旅人還る』
面白い。
亜光速飛行とコールドスリープを併用して宇宙の果てを目指す話。
140億光年進んだ宇宙の果てで膨張から収縮に転じ、新たに出来た宇宙および地球はまるでパラレルワールドとして、タイムスリップしたような形で恋人と再会する。
科学的におかしい点はあるけれど、膨張から収縮しパラレルワールドが形成されるという展開はまさに「すこし不思議」な世界で素晴らしい。