心霊内科医 稲生知性2の2の情報・感想・評価

エピソード02
虚言霊~憎しみに燃え上がる怨霊~
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あらすじ
フリーのWEBライターをしている藤木七海は3カ月ほど前から、理由もなく腕や足が赤く腫れる現象に悩んでいた。それはまるで火傷のように熱く、痛みを伴う。皮膚科を回ったが、理由は全く見付からない。そして1カ月ほど前から、心霊写真を撮ってしまうようになった。七海がスマホで撮った写真が “心霊写真”化してしまうのである。レンズを向けた自分の背後や風景の片隅に、得体のしれない黒い影のような男が写り込む。男は全身が黒く汚れていて、眼だけが白く見開かれていた。ある皮膚科で精神的なものではと指摘され、七海は中岡のクリニックを訪ね、霊障と判断した中岡が稲生の元に連れてきたのだ。 「では診察を始めます」 稲生が眼を閉じ、開けると、背後に心霊写真に写っていた男と同ように黒く煤(すす)けた顔の怨霊が出現した。男の肌はまるで炭のような汚れに覆われており、所々赤く爛(ただ)れていた。「おまえは誰だ」 稲生が聞くと、男は、篠田正紀(浜野謙太)だと答えた。「俺は、3カ月前にこの世を去るまで七海と不倫していた」稲生が、篠田と不倫していたのかと聞くと、七海はこう答えた。「確かに1年前までは正紀と付き合っていたけど、奥さんがいるって分かってからは、別れました。だけど正紀は別れたくないと言ってストーカーになったから私は逃げた。だから、正紀が今、死んでようが、生きてようが、私にはもう関係ない事なんです!」 すると篠田の怨霊は怒りに顔を歪ませ、七海の両腕を掴んだ。すると七海の額から汗が噴き出した。「熱い!痛い!」七海を掴む手に力を込めながら、篠田の怨霊は言った。「俺は3カ月前、自宅に放火され、生きながら火事で焼かれて死んだ」 篠田の自宅に火を付けた放火犯はまだ見つかっていないという。「俺が味わった苦しみを味あわせてやりたい。俺の家に火を付けたのは、この嘘つき女だからだ」 七海は苦しみながらも必死で否定する。「私は放火なんてしていない…見たの?私が火を付けたところを…」 ――誰が嘘を吐いているのか? 人間と怨霊の攻防が始まる!