Charlie

高慢と偏見のCharlieのレビュー・感想・評価

高慢と偏見(1995年製作のドラマ)
5.0
DVDを持っています。
時を置いて何度も観ています。
ジェーン・オースティンは英文学になくてはならない作家の1人。当時の貴族中間層の視点で女性がどのような立ち位置にあったのか、その心情も含めてとてもきめ細やかに巧みに描写しています。
彼女の代表作が「高慢と偏見」なのですが、これはそのドラマ化で、コリン・ファース演じるダーシーに、当時の女性たちはメロメロだったとか。放送時には道から人が消えるほど、国民全員がハマったドラマです。
その影響は、「ブリジット・ジョーンズの日記」につながります。ブリジットが恋をするマーク・ダーシーのダーシーは、「高慢と偏見」のダーシーから来ており、この役にキャスティングされたのもコリン・ファースでした。熱狂しないわけがないですね。

さて、本作の楽しみ方はたくさんあります。
エリザベスとダーシーの距離感の変遷。これには本当にドキドキしますし、ダーシーの控えめで不器用な愛情には女性はやられてしまうでしょう。
また、家族も面白く、エリザベスの馬鹿な妹たち、どうにもならない母親、エリザベスを見込んでいながら、やはりどこか見えていない父親など、家族の問題はとても普遍的で共感してしまう人たちが多いことでしょう。
衣装も素晴らしいし、風景も美しい。
役者さんもコリン・ファースのみならず、本当にどの役者さんも素晴らしいのです。馬鹿な妹や母親を含めて風刺的に描かれているキャラクターがたくさん登場しますが、そのキャラクターをうまく滑稽に演じてみせる力がすごいです。どの役者さんも作品の解釈が深く、どう演じれば説得力があるのか、よく分かっていらっしゃる。
このドラマは観ればハマるはずです。
Charlie

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