あやね

こっち向いてよ向井くんのあやねのレビュー・感想・評価

こっち向いてよ向井くん(2023年製作のドラマ)
5.0
久々にめちゃくちゃ良かったと思えたドラマ…!

向井くんの漠然とした結婚という幸せに囚われてた概念を、居心地が良くて気づいたら“そこ”にいた坂井戸さんからのアドバイスを聞くたびに変わっていった。
向井くんの成長だけじゃなくて、向井くんの周りの人たちも成長していく向井くんに背中押されることもある。

まみんと美和子ちゃんの邂逅シーンでは、
「自分の人生が「こうあるべき」っていうのはすぐ決まる人もいればずっと決まらん人もおるし、決めたからって変えてもいい。」
あんなに意固地になってたまみんと美和子ちゃんが、各々自分や自分を囲む人たちと向き合うことでまた考え方も変わっていく。
まみんがこの台詞を美和子ちゃんに言えるようになれて、それをまっすぐ受け取ることができてよかった。

結末は、ありきたりな感じとは違って、向井くんが「好き」って気持ちを伝えて、坂井戸さんはそれを「ありがとう」と受け取る。
お互いの気持ちを譲り合って、これからも友達として仲良くしていくっていう選択。ほんまによかった〜〜〜。
最後に、まみんがお母さんに「お父さんと結婚して幸せだった?」って尋ねたときに、お母さんが『幸せだった時もあったし、そうじゃない時もあった。でも幸せな瞬間がたくさんあった。だから私の人生はザッと振り返って大体幸せだな、これで十分』って言っててほんまにそうなんやろうなあって。

結婚しようがしまいが、誰かと暮らそうが1人でいようが、何を選択して何を得てしても、確実に幸せになれるという未来はないし、ずっと幸せとは限らない。
だから、幸せな瞬間を集めていって、ざっと幸せと思えるような人生でありたい。


最終話の向井くんが「子どもの時の行事って楽しかったな、子どもを作るのはそれをもう一回できるからっていうこともあるのかな〜」なんてぼやきがあまりにも度肝抜いた発言やった。すごく納得したし、今自分も海に行きたくても水着着て泳ぐ気にはなれないから子どもがいたらそういう楽しみをもう一周できるのは羨ましくなるかも。
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