すみ

自転しながら公転するのすみのレビュー・感想・評価

自転しながら公転する(2023年製作のドラマ)
3.3
原作未読。
もがきながら幸せを見つけていく女性のお話。同じアラサー世代なので刺さるところも多かった。

ステレオタイプな幸せに囚われないことや、自分の幸せを自分で認識していくことの難しさ。女性の人生を描いたテーマとしては王道だけど、舞台になった茨城などの地方ではまだまだ実際困難も多いだろうし、その繊細な部分が台詞や心情でリアリティを持って描かれていたと思う。
誰かに幸せにしてもらう、分かりやすく存在する幸せを模倣する。
そういう気持ちから一皮剥けて、貫一と一緒にいることを自ら選んだ都。
人として大切な真心や誠実さを持ちながらも、どこか頼りなく刹那的な貫一。
破れ鍋に綴じ蓋、貫一とはうまくいくかもしれないし、いかないかもしれない。
でも、どんな結果になっても、都はきっと自分が選んだ答えとして受け入れられるんだと思う。

母親の病気や父親の価値観とかいろんなものがさらっと前向きになってて、尺の都合もあるんだろうけどちょっと違和感。
原作だともっと深く描かれてるのだろうか。読みたくなった。

藤原季節の貫一よかったな。ああいう人間らしい役が本当に似合う。

無理に幸せになろうとしなくていいのよ。幸せにならなきゃって思いつめると、ちょっとの不幸が許せなくなる。思い通りに行かないと辛くなる。幸せだって自分で言えるなら、それでいいじゃない。
幸せは自分でカスタマイズする事にしたの。
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