アイドル失格のわさび醤油のネタバレレビュー・内容・結末

原作も主人公の所属するグループも知りません。
アイドル系の創作物が好きなのでタイトルに惹かれて見ました。特に大きな起承転結もなく、どちらかというと地味に淡々と「間」で見せてくるドラマだと思います。
アイドルであることに疲れてしまって独りな実々花の空虚を見抜いた主人公。特にパットしない主人公だからこそそれが見抜けたのであり、羽休めじゃないけどアイドルも一人の人間であるみたいな証明のようなドラマ。でも一人の人間である以前に普通よりちょっぴりアイドルが好きで、アイドルでいたい選択をしてしまう。
実々花にとって主人公はアイドルとしての自分を愛してくれてそうじゃない自分も見てくれる、疲れてしまった実々花にとって必要な存在だったと思う。一方の主人公はアイドルである実々花が好きで、そんな彼女がアイドルを愛しているからこそお別れしてしまうのが切なかった。アイドルはみんなの偶像で、主人公は実々花を自分のものにも出来たはずなのに、実々花ももう頑張らずに誰かのものになれたはずなのにそうじゃなくて、二人でアイドルである実々花を選んだ。実々花のアイドル人生において一瞬の気の迷いみたいな束の間の関係だったけど、ある意味どうしようもなくアイドルで、失格なんかじゃなくこうして私達ファンに完璧な姿を見せてくれているのは綺麗だと思った。

偶像としてのアイドルが好きなら楽しめるだろうけどこの役&原作のアイドルグループのファンの人が見ても面白くないドラマだろうなと感じる。私が好きな芸能人の男でこんな女で羽休めする話見せられたら嫌だ。