ぱいぱいが高山家を去ってしばらく経った、ある日の朝。今日も高山家には騒動の気配が……。三軒茶屋ババァの襲来（？）に、ひたすら逃げ続ける三兄弟はひとりの少女と出会う。少女はシンゴが持つペンダントに興味を示しているようだが？

高山家のお手伝いさんとなったいぱねまは、前任のぱいぱいに負けまいと努力を重ねる。一方、チグリスとユーフラテスは中華魔界から夜逃げしたいぱねまの両親を見つけたが、それを追って中華魔界から八宝菜院長も出現して……！

亡き母に思いを馳せる三バカ兄弟。特に末っ子のシンゴにとって母への思いには複雑なものがあった。母に会いたい！　そう思ったシンゴは町で怪しい占い師と出会う。指示に従って進めば必ず母に会えるというのだが!?

行男がチベットの山奥の、そのまた山奥から漬物石用に持ち帰った石の中から時計が現れた。チグリスによるとその時計の名は“不思議な時計”といい、時間を自由に操ることが出来るらしい。しかし、その時計は心の美しい者にしか使うことが出来ない。それを知ったユーフラテスは……。

今日も今日とてチャンネル争いに明け暮れる高山家。ある日、トオルはゴミとして捨てられていたテレビを拾ってくる。そしてその夜……何も映し出されていない画面の砂嵐の中から、ひとりの美少女がトオルに微笑みかけた！

姿を消したいぱねまの両親は、今度はかき氷に姿を変えて暑さから逃れていた。そんな両親に、しっかり大地に足をつけて生きるべきだと告げるいぱねま。しかし今まで楽をして生きてきた二人が、いきなり考え方を変えられるはずもなく……。

名門高山家を再興したい三軒茶屋ババァ。しかし、三兄弟の成績は相変わらずダメダメ。そこで三軒茶屋ババァは、いぱねまを優秀な家庭教師に仕立てるべく鍛えることにしたのだが……？

トオルの担任･森先生がトオルを殴った。納得のいかないトオルは翌日から登校拒否を起こしてしまう。熱心な森先生がなぜトオルを殴ったのか？　不審に思ったいぱねまが森先生にその理由を問うと、それは教師でなければわからないとの答えが返ってきた。いぱねまは教師の仕事を実際に体験してみることにする。

アキラは、全身をブランド品で包んだユーフラテスにガールフレンドを奪われてしまう。一方、行男は考古学界の重鎮･向ヶ丘源三郎に論文を提出するが、一流大学ではないという理由で相手にされない。その日から高山家のノーブランド主義が始まったが……。

八宝菜院長に命令する謎の存在。それは、聖中華魔女女子学院の理事長･揚子江大飯店であった。揚子江大飯店は、ある理由からいぱねまの捕獲を八宝菜院長に急がせているのだ。そして八宝菜は、ユーフラテスに化けていぱねまの両親を罠にかけ、いぱねまを中華魔界に連れ帰ろうとするが!?

行男から留守の間の三兄弟の世話を託されたいぱねまは、普段にも増して張り切っていた。しかし、それに反発した三兄弟はいぱねまを怒らせてしまい、家を追い出されることに……。そして、三兄弟の短い旅が始まった。

中華魔界に伝わる秘宝“グレートパイロン”のありかを突き止めるため、執拗にいぱねまを狙う揚子江大飯店。八宝菜は、いぱねまがユーフラテスに想いを寄せていることを利用して、いぱねまを中華魔界に連れ帰ろうと企むが……。

いつになくシリアスな三軒茶屋ババァ。「なぜ、私だけがひとりなの……」と呟きながら秋の夕暮れに佇む彼女の姿を目撃して、いぱねまは心配になっていた。しかし、高山家の面々は「おばさんには“孤独”とか“哀愁”という文字はない」と冷たい。いぱねまは、淋しそうな彼女を夕食に招待しようとするが……。

今日も今日とて、家でゴロ寝の父を見て、三兄弟は失望。いぱねまにも責められた行男は、長男アキラに珍しく勉強を教えようとするが、はずみでアキラを殴ってしまう。ひたすら反省する行男。そんな様子を見た三軒茶屋ババァは、おまじないで行男の性格を改造してしまう……！

名門高山家の再興を目指す三軒茶屋ババァは、三兄弟に「努力」「忍耐」「根性」を叩き込もうとするが、逃げられてしまう。やっとのことで、トオルを捕まえて、働き者の見本のようなチグリスの下で人生勉強するように命令した三軒茶屋だったが、それを素直に聞き入れるトオルではなかった……。

トオルの親友･川崎大三郎が転校することになった。しかしトオルは、今では大三郎は親友ではないのだと言う。いったいふたりの間に何があったのか？　気になったいぱねまは真実を探るが、やがて判明した真相は……。

ミカンがおいしいのは、かつて神様がミカンの中に“すっぱ～い姫”と“あま～い姫”を同居させたからであった。しかし、時が過ぎた今では、ふたりの姫は大ゲンカ！　“あま～い姫”がミカンの外に出て行ってしまったからさぁ大変！　ミカンは甘さを失って、酸っぱいだけのフルーツになってしまった!!

弟たちに軽蔑されまくる長男アキラ。それもそのはず、彼は小学一年生の算数すらマトモに解けなかった。失意のどん底のアキラに手を差し伸べたのは三軒茶屋ババァ。なんと、彼女は宗教法人を設立し、その御本尊にアキラを仕立てようと企んでいたのだ……！

テレビ、ゲーム、マンガ……。子供たちの周りはフィクションで溢れている。「もっと現実を直視しなさい」と言う行男であったが、自らも現実より虚構に感情移入してしまっていることに、図らずも気付くのだった。再びフィクションの世界に没入していく三兄弟。見かねたいぱねまは一計を案じるが……。

行男が発掘した小倉百人一首が夜の街を徘徊する。在原業平にはある目的があった。千二百年の時を経て、彼はいったい何をしようというのか？

ある日、いぱねまが出会った馬が、人間になりたいとせがんだ。行方不明の母を捜したいのだという。いぱねまはその願いを聞き入れ、彼を人間の姿に変えた。果たして彼の母親の行方は判明するのだろうか？

ある朝、行男が突然、再婚を宣言した。相手は女子大生の江藤幸子。しかし、三兄弟はそんな父に反発し、高山家を訪れた幸子を追い返してしまう……。

揚子江大飯店と八宝菜院長に捕えられたいぱねまを、必死のユーフラテスが救い出す。秘宝・グレートパイロンを手に入れたいぱねまは、晴れて中華魔界に帰ることに……。しかし、高山家の面々と別れることは、いぱねまにとって辛く悲しいことであった。