文筆業をなりわいにしている主人公の“僕”は、時々仕事に行き詰まる。くっついたり離れたりの彼女との関係は最近微妙だし、うっすら苦手な編集者とも仕事上付き合わないといけないが、何とか折り合いをつけてやっている。 彼女と食べた横浜のシーフードドリアは、熱いソースを白ワインの冷たい酸味で流した。ゴールデン街には、うすいハイボールを飲ませてくれるバーがあったが、中島らもに似たあの店主は今どこにいるんだろう?夜勤終わりによく通っていた牛丼屋もなじみだった店員はもう居ない…これは、僕の「この味」にまつわる8つのストーリー。