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ダウントン・アビー ファイナル・シーズンのkoalaのレビュー・感想・評価

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イーディス、マリーゴールド、ドリュー夫人のエピソードが胸糞すぎて……これだけで貴族制度廃止論を大声で唱えたくなる。
こういう残酷なことが本当に本当にたくさんあったんだろうな。


人間の無節操さや野蛮さはとどまることがないから、せめてしきたりやルールを厳格に敷いて秩序を保とうとした過去の人々が完全に愚かだったとは思わないけど、たくさんの犠牲があったのは確かだろう。

時代が変わる潮目に生きたダウントンの人たち……
無学で無力だった人が貴族に仕えるなかで様々な技術や知識を身につけ、よりよい生活を得ていく(厳然たる身分の差を突きつけられつつも)ことには良い面もあったと思う。
だって、Downstairsが支配していると言っていいくらい、家や服や物の品質管理、料理やパーティーの仕切り方なんかも全て掌握していたし、貴族はそこを信頼して任せきるしかない弱い存在とも言えるから。
 
もちろんイギリス貴族の洗練された優雅さ、華やかさを大いに楽しむ自分もいるのだけれど、そういう美点を消し去るに余りある残酷さ、無神経さも英国らしく上品に表現しているなぁと。
そこを読み取ることができるかは相性かと思いますが、とてもいいドラマだと思いました。
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