マノン

薔薇のない花屋のマノンのレビュー・感想・評価

薔薇のない花屋(2008年製作のドラマ)
4.0
回想シーンが本当にない。
実際、トラウマは潜在的な価値観としてこびりつくことはあっても、遠い昔の映像が頭に流れることは少ないし、他人から聞いた過去を詳細に明確に思い描けることはそうあることじゃない。
話し手の今の価値観で過去を歪めながら、過去を言葉で説明していたため、過去を想像しながら"今のその人"を見ることが出来た。(回想シーンを流さないことにそんな効果があるとは。)

過去を悔やみ、憎むよりも、その上で今をどう生きるか、がよく描かれた作品だと思った。

野島伸司特有のドロドロに胸焼けしながらも、やはり強く優しい愛を描いてくれるのでとても心温まる。

ただ、終盤は情報が多すぎて感情を丁寧に追うことが出来なかったので少し残念。
そのため、最終話まで観てすぐさま1話から見直し。
マノン

マノン