pine777

サルベーション―地球の終焉―のpine777のレビュー・感想・評価

4.0
ある天才的な学生リアムが小惑星の地球衝突を突き止め、大富豪であり科学者でもあるダリウスと共に、地球を救うため奔走するSFドラマ。物語の多くが、小惑星の阻止というより、それを取り巻く利権や国家間の駆け引き、闇組織との闘いなどに重点が置かれており、次から次に難題に直面し、ことごとく失敗するという、ちょっと見ていてイラっとするような展開も多いが、それが見どころでもある。ただ、展開が早すぎて詰め込み過ぎの感じはする。目まぐるしく変わっていく登場人物たちの感情や、目まぐるしく変わる恋愛関係も、描き方がちょっと雑すぎる。科学的要素も、現代劇と言うより50年後を描いた近未来SFという感じ。そんなもの今の世界のどこにあるの?というものばかりが登場する。
ただ、次を見たくなるドラマではある。実際に研究されているような実例をテーマにしており、科学者の検証も得ているので、SFとしては見ごたえがある。
残念なのは、シーズン2で打ち切りが決まったためか、最終話が駆け足の帳尻合わせになってしまった事。確かに最後の10分でそれまでのストーリーが吹き飛ぶほどの「どんでん返し」が用意されていて(賛否あると思うが)、そういう部分では楽しめたが、そこはもう少し丁寧に描いて「そっちか!」って言う感動が欲しかった。それと、カルトは放置するのではなく何らかの処理が欲しかった。せめて後1話追加するとうまく収まったような気がするが、そんな余裕も無かったのかな?
pine777

pine777