けーん

ブラック・ミラー シーズン3のけーんのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ミラー シーズン3(2013年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

3-1「ランク社会」4.3/5.0
クソッタレ!
人の評価が可視化できる世界。SNSで映える写真をアップし、当たり障りのない表面上の付き合いを繰り広げる。あれ、これ今のインスタ文化と変わらないんじゃ…?中国では半分こんな感じのSCSなる政策があるらしいですね。地獄…。今までの話で一番リアルに感じる話かもしれないですね。正直めちゃくちゃ怖かったです。またブラックミラーでは珍しく前向きな終わり方をします。いいですね。クソッタレって言える人になりたい

3-2「拡張現実ゲーム」4.0/5.0
みんな大好きAR。拡張現実で何がリアルで何が虚構なのかわからなくなる。後半は本当にどこまでが現実でどこまでがテストプレイなのかわからなくなります。クラッシュ=死なんでしょうかね?演出として描かれていたソーニャの話も、実際に起こっていることなのかどうか…。あやふやだからこそ面白いのかもしれません。
終盤日本語で話すシーンは英語でよかった。日本語にする意味を感じない…

3-3「秘密」2.7/5.0
うーん…。「で?」といった感想しか出てこないです。これもブラックミラーらしさというのかもしれませんが、終始主人公が悲観的で、小児性愛者だという(恐らく)大どんでん返しと思われるところも、「で?」としか感じませんでした。そもそも子供に手を出したわけでもないですからね。不倫や差別発言、おぞましい変態趣味が最終的には暴露されるわけですが、特にこれといった展開もなく…。愉快犯なのか私刑のつもりなのか知りませんが、うーん…と。
とここまで微妙な感想を連ねましたが、恐らくこの話が言いたいのは「誰しもバレたら人生が破滅するような秘密を持っていて、それもマルウェアで簡単に握られてしまう危ういものだ」ということなんでしょうね。「で?」

3-4「サン・ジュニペロ」4.9/5.0
エミー賞受賞作。これは…音楽も映像も展開も、ひとつの作品として素晴らしい完成度だと思います。ブラックミラーらしからぬハッピーエンド、爽やかさ、本当に同じドラマシリーズか?と思うほどです(笑)ブラックミラーらしくなさすぎて、同基準で考えて良いのかわからないですが、個人的にはすごく好きな回でした。
天国、なんですかね。サン・ジュニペロは。クラウドにアップロード。永遠という名の牢獄ともとれますが、今回はかなりテクノロジーが肯定的な捉え方をされているのが印象強かったです。ケリーの選択は正しかったのか…。彼女たちにしかわかりませんね

3-5「虫けら掃討作戦」2.8/5.0
敵対勢力(本作中だと遺伝的劣等をもつ人類)を化物に見せるテクノロジー。最初から最後まで予想した通りのことしか起こらない。面白いかと言われれば面白くない。つまらないかと言われればつまらなくはない。なんとも言えないですね。内容が薄すぎて何も感想が浮かびません。夢の女性はシステムが見せる虚構だったってことですね

3-6「殺意の追跡」4.1/5.0
ブラックミラー史上、最大死者数。ハチ型ロボットが、大虐殺します。炎上しているからといって、責任感もなく殺意を向ける人々。昨今のSNSでも殺意とまではいかなくても悪意のあるツイートが散見されますね。そういった何気ない言葉は人を追い詰めるんだと、言葉は武器になるんだ、といった警鐘を感じられるお話でした。サスペンス調なのもブラックミラーにしては珍しく、尺も長めで満足感の高い内容でした。序盤は炎上しているだけで殺される?と思ってたんですが、後半で本当の標的が判明。納得の行く展開でした。子供の周囲にいて一般的には「愛情」を連想させる保母さんでさえ「ゲームみたいなもの」「わたしは悪くない」と言い殺意を発信している。怖いですね…。現実でもそういうことが起こり得るので、言葉には気をつけていきたいですね(誰)
けーん

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