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ピーキー・ブラインダーズ シーズン2のgeminidoorsのレビュー・感想・評価

4.1
前半は後半の為に用意した駒が多過ぎて、こちら中年にはチト分かりにくい部分もあった。
多くの方達が書く様に、ストーリーや事象の表面を追えば常に以降展開の為のいわゆる"ご都合主義な脚本"なのは仕方ないよね。連続ドラマだもの!

それにしたって、時折ドキッとするカメラワークや、兎に角(名曲をイントロだけとかフレーズの一部のみとか)ロックの使い方がグッと来る。
流石イギリス産。ハリウッドじゃこうならない。悲しいかな我が国じゃ足元にも及ばない…


好きな俳優の一人であるトム・ハーディが本シーズンから出演しているが、観終えて一言勇気をもって云うなれば"イケてないな…"だと思う。何事も強く出せばいいものではない。
"出さないor魅せないーだからより関係や感動が深まる"のは誰でも認識や経験ある筈だね?
本作のトム、演技が強すぎて(あえて表現するならばアクが強すぎて魅力的だからもあり)主役を食ってしまっている場面があった。それは演出やカメラの撮り方でももう少し工夫があれば、バランスはまとまっただろうが、アングルや切り取り方自体があまりに彼を立て過ぎて、話の前後を見失う程だった。
幾つかの場面は彼が浮いて観える位に"大袈裟に繕った演技"が、結局は軽く感じられて残念だった。

あの演技をするにはトムハ自身、もう少し経験を重ねて、振る舞わなくても自然と滲み出る渋さや怖さ=つまり年輪が備わってこないと。
好きだからこそ厳しく観てしまうのかも…
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