Karen

この世の果てのKarenのレビュー・感想・評価

この世の果て(1994年製作のドラマ)
3.5
野島伸司作品。80年代はラブコメ風の軽いドラマを書いていたが、90年代に入り、過激な描写で話題を呼んだ衝撃作、問題作を連発。その中のひとつ。当時夢中で見てた。TVerでやってたので視聴。

ダークでヘビーな純愛ストーリー。鈴木保奈美がショートカットに革ジャン、くわえタバコとそれまでのイメージを一新。

交通事故を目撃し、通報したことがきっかけで知り合った士郎(三上博史)とまりあ(鈴木保奈美)。

まりあは目の不自由な妹、なな(桜井幸子)の手術代を稼ぐため昼は郵便局、夜はホステスの仕事をしている、士郎は実は有名ピアニスト。2人は互いに惹かれ合うが...。

ネタバレします↓↓

毎回、予想を超える衝撃展開だった。とにかく過激。士郎がピアニストとしての自分を捨てるため自分の手に割れたグラスを突き刺すシーンを皮切りに、ホステスのルミ(横山めぐみ)がバーのマスターにまりあを襲わせたり、士郎を覚醒剤漬けにしたり、まりあが保険金のため道路に飛び出したり、覚醒剤中毒の士郎に暴行をうけ流産したり、目の見えない妹は騙されて殺されそうになるし、最後の方は、ルミが顔に硫酸ぶっかけられたり、まりあが花嫁姿のままヘリから飛び降りたり、もうめちゃくちゃな世界だった。でも、ただ過激なだけじゃなく、切なく悲しく「愛する」って何?ってなる。

神矢さん(豊川悦司)が、登場した時は嫌な奴だったのにだんだん素敵になってきて、めっちゃいいやつやん!ってなる一方、士郎(三上博史)が最初めっちゃ素敵やったのに、どんどん落ちぶれて行く感じ、良いわぁ、ザ・野島ワールド炸裂で。

目の見えないななちゃん、私は見えないから喋り方や声のトーンで良い人かどうかわかるのよ、って最初言ってたのに、花屋の息子にコロッと騙されてましたけど...泣

まりあ、大きな道路に飛び出してひかれたのに全治2週間で元気になってるし、挙げ句の果てヘリから飛び降りたのに死なないし最強不死身やん!

平成のトレンディドラマの中でも異色だけど見応えありました。
Karen

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