たつと

シリコンバレー シーズン2のたつとのレビュー・感想・評価

シリコンバレー シーズン2(2015年製作のドラマ)
5.0
主にスタートアップベンチャーのシードステージを描いた前作に対して
アーリーステージのドタバタを描いている今作

前作と変わらず主な展開はバカでギャグな展開なんだけど

1.リチャードの成長
バカ真面目で不器用なリチャードが
周りのワガママに振り回されて悩みながらも成長していく姿が
前作よりも明確に描かれていてよかった

前作は終始ひ弱で頼りない感じだったけど、
今作はCEOとして時として嫌なやつにもなるし、はっきりものを言えるシーンが増えてて
製作者側のリチャードの描写へのこだわりを感じた

2.お金持ちの取り巻きとの関わり
ラビーガ社、ラス、ダブルA、アダルトサイトの社長、その他VCなど出資や支援は終始ずーっと課題になってて今作のテーマの一つだった。

3.ライバルとの戦い
さらにはギャビンを筆頭とする競合との係争や応酬は資金繰りと同じくらいリチャードの頭を悩ませる種になっていた。
それを助ける弁護士のラフラムのキャラクターもすごく尖っててドラマのアクセントになった

4.ピーターグレゴリーについて
ピーターグレゴリーを演じるクリストファー・エヴァン・ウェルチ氏の逝去によりシーズン2の冒頭でピーターも亡くなったことになった。
ただ流石はコメディドラマで、演者が亡くなった悲しさは全く感じさせないおふざけを盛り込んでて作り手のプライドを感じたし、それがウェルチ氏への餞なのだろうとグッときた

5.全体を通して
一個問題が片付くと、さらに大きな問題が発生する
または片付いたと思っている問題は実は全然片付いてない
現実でもよくある光景だし、どのドラマでも描かれることだけど
今作においてはそれが、現実のスタートアップが直面する問題としっかりリンクしていてリアリティが感じられた。

そして何より、アーリック、ギルフォイル、ディネシュ、ジャレット、リチャードの掛け合いがとにかく笑っちゃう
あーだこーだ抜きにしてとにかく笑っちゃう作品なので100%オススメ
たつと

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