ザ

ゲーム・オブ・スローンズ 最終章のザのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

毎話涙腺の崩壊具合がやばかった。でもさ〜、でもさ〜?結局ジェイミーはサーセイに執着しすぎだし(最後も結局サーセイかい)、デナーリスをこんなに悪者に描いてしまうのは正しかったのか、結局血は争えないという悪しき世襲制度を再構築してるようにも見える。(そこを破壊していく話じゃなかったの?でもサンサがクイーンになったし、少しは破壊されてるのか)ジョン・スノウは好きだけど、ヒーロー然としすぎてるし、結局そんなヒーローである(ストレート)男性が勝ってしまう世界って良いの?(王位には就かず、ナイトウォッチに戻り野人たちと生きていくという選択は良かった)とも思ったり。いや、もはや愛着がありすぎてこのドラマが大好きではあるんだけど。視点を変えればサンサ、アリア、ジョン・スノウ、ティリオンという虐げられた者たちの為の話だったという事なのかな。というか、スターク家の視点で描かれた話ということか。そういった人たちが荒波をどう乗り越えて、自分を確立していったか、という話としては味わい深かった。家族の再会シーン、戦闘シーンはもはや、もう誰も死なないで、、というありきたりすぎる願いを捧げる感じで見てしまった。サーセイやデナーリス(ある種アリアやサンサも)が異常なまでに残酷になってしまう根底にはやはり女性差別があるし、彼女たちが王位や権力にしがみつくのは女という理由だけでその権利を奪われているからとも言えるから彼女達のやったことを手放しで咎めることも出来ないんだよな。女性たちは失敗は許されないというプレッシャーが常にある訳で、対照的にジェイミーやジョン・スノウやティリオンなど、男性たちは善悪の間で揺れて、自ら持っている権利を放棄する選択をしたりもするけど、男性たちはそこを放棄する権利すらあるんだよなとも思わされる。とはいえ、エンタメとしての確立具合がすごいし、あらゆる人間の営みや気づきを教えてくれたGoTには感謝しかない。楽しかったです。
ザ