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ワンダヴィジョンのFRANCISのレビュー・感想・評価

ワンダヴィジョン(2021年製作のドラマ)
3.8
エンドゲーム後の余波を描くフェイズ4の幕開けは、MCU史上最も挑戦的な意欲作。

本来は『ファルコン&ウィンターソルジャー』と『ブラックウィドウ』がその先陣を切る予定だったがコロナ禍のスケジュール変更で本作が第1作となった背景を持つ。

初ジャンルとなるシットコムの形式で描くのは、魔女とアンドロイドの夫婦の奇妙な共同生活。

21世紀におけるマーヴル・コミックの最高傑作と名高い、トム・キングの『ヴィジョン』を原作に初ジャンルとなるシットコムの形式で描く、魔女とアンドロイドの夫婦の奇妙な共同生活。

『アヴェンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で死んだはずのヴィジョン、突然の復活の理由とは?夫婦を取り巻く奇妙な隣人、何故50年代のアメリカの田舎町に?一話毎に深まる謎の数々は様々な考察を許容するディズニーの戦略か。

シールドに変わる新たな機関「SWORD」の陰謀、視聴者と同時並行してその謎に挑む、『キャプテン・マーベル』のモニカ・ランボーほか過去のMCU作品の人物。

ワンダ・マキシモフの崩壊とスカーレット・ウィッチへの変貌の先に待ち受けているものとは..

『ドクター・ストレンジ・イン・マルチバース・オブ・マッドネス』、『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』を繋ぐ重要な位置付けにある本作。

配信ドラマでありながら、1話25億×9で映画並みの予算とキャストが揃い「エージェント・オブ・シールド」に代表されるマーヴルTV時代より大掛かりに。(それが必ずしも吉となったということではないが)

ヤング・アベンジャーズやシークレット・インベーション、あの人の登場でX-MENシリーズなどMCUの今後とのリンクを示唆しながらも、後者については肩透かしに終わった感も否めない。

白黒や部分カラーに始まるシットコムの形式もランドール・パーク、カット・デニングスらの演者を活かしきれなかった感はあるものの、アグネスことアガサ・ハークネスに扮するキャスリン・ハーンの怪演は見事。
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